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zoom RSS 震度0 横山秀夫 朝日新聞社

<<   作成日時 : 2005/08/27 20:36   >>

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警察物といえば横山秀夫、ということでけっこう期待して読みました。しかし、この私が3日かかった。なんでか?

阪神大震災の起こったあの日。1月17日からの三日間におこったある県警での出来事。ノンキャリアでありながらもっとも優秀で信頼のおける男と目される「不破」という男が謎の失踪をしてしまうことからおこる県警内の混乱を描いた作品です。

県警内の事情に精通するこの男の失踪をめぐって、県警内の各部署のおえらいさん達が自分の保身と、権力と、思惑のためにあちこちで繰り広げる情報戦が主な読みどころなんでしょう。まあ、警察という男社会の代表ともいえるものすごい上下関係の中でのやりとり・・。エゴむきだしの心理戦はこういう組織の中を知っている人にはたまらなく面白いんでしょうね。しかし私はもう三分の一くらいでおなかいっぱいでした(笑)み〜んな自分のことしか考えてないんだよん、という状況を一気にひっくり返すラストは確かにやられたね、という感じなんですが・・。

私が一番鼻白んでしまったのは、そういう男達の影にいる奥さんたちが、いかにも男の人が考えそうな(すんません)ステレオタイプの俗物として描かれているところ。隣の奥さんの買う電化製品とはりあっておんなじ物を買いたがるとか、同期の旦那さんの奥さん同士であてこすりのし合いをするとか、お決まりのよその旦那さんとの不倫とか・・。もうねえ・・。男達が俗物ながらも丁寧に一人一人の人物像が書き分けられているにもかかわらず、奥さんたちはもう全部一緒。女ってこんなもん、という視線がにおうような気がして、女の人がでてくるたんびにげんなりしました。またねえ、パーマをかけてるというだけで、「派手な女」だよ。しかもその髪型はソバージュ。ソバージュ!もう何かの冗談かと思いましたわ。死語です。まあこれが10年以上前の話ということで言葉遣いはいいとして、女性というものに対する捉え方は不愉快だったなあ・・。そこもこの男の影にこの女あり、という狙いなんだろうか?そこまで深読みするべきなんだろうか?

阪神大震災という出来事にも誰も心動かされてないしなあ。あのときは、私たちも何かしなくちゃ、という気持ちが女達には特に強かったと思うんですが。実際、いろいろしましたよ。あんたたち警察にいるんでしょ〜!ちょっと支援物資集めるくらいのことしなさいよ、という感じ。警察官の奥様たち、こんなの読んだら怒らないかしらねえ。


すごく期待して読んだだけに、がっかり感が大きいなあ。「顔」なんかにでてくる婦警さんはとても好きなんだけど。彼の力量はよく伝わってくるのですが、個人的にはイマイチでした・・。

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コメント(3件)

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奥さんたちの人物像はひどいものでした。
まあこのお話はテレビドラマの「家政婦は見た」とおんなじですね。
よっちゃん
2005/08/27 22:52
奥さん達は、ひどかったですねー。
ソバージュには、私も笑いました。
電化製品で張り合うっていうネタは、
ワイドショーなどで、何回聞いたかわからないし。
「顔」の婦警さんは私も好きです。平野さんだっけ。
彼女みたいな女の人も書けるのに・・・ねえ。
ゆうき
2006/04/20 08:13
男の人のファッション感覚って、そんなもんなのかもしれない。
奥田さんの「ガール」のファッション描写は素晴らしかったですが。
今電化製品ではりあう奥さんって、まだいるんですかね?
ネタとしてなら、友達とはしゃいだりしますが・・。
ERI
2006/04/20 22:07

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