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zoom RSS 陽気なギャングが地球を回す 伊坂幸太郎 祥伝社

<<   作成日時 : 2006/05/10 23:39   >>

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画像これ、映画になってるんですね。
さかんに宣伝しておりますな〜。5月13日から全国公開
だそうで。それに、これの続刊がでる、という話を聴きまして。
そうだ、これまだ書いてなかったよ〜、と思った次第です。

人のウソを見抜く名人成瀬、スリの名人久遠、演説の達人響野、
体内時計を持つ雪子の四人組銀行強盗が繰り広げるドタバタ
ギャング・サスペンス。
今持ってるのが、初版本なんですが、裏表紙に「注目の上昇株」
と伊坂氏の紹介がのっています。二年前はまだこういう感じだったんですね。
いまや、押しも押されぬ人気作家。
この作品も、伊坂氏らしいテンポと、たくさんの伏線。
楽しい仕掛けに、かっこいいセリフの数々。
各章ごとに辞書のような小見出しがついてるんですが、
それもいちいち楽しい。この作品を映画化したくなる気持ちがわかるなあ。

この四人のギャングたちの何が楽しいって、各キャラの持つちょっとした
能力。それも、ものすご〜い能力じゃないとこがいい。
その一人だけじゃいまひとつの能力が、四つあわさるハーモニー。
演説の名人、ていうのが能力かどうかちょっと微妙
なんですが、その役に立ってるのか立ってないのかわからない能力が
成瀬や雪子と同等の扱いになってることが、キモかなと。
響野は、このグループの美学担当やないかと思うんです。
コンピューターなんかを駆使するわけじゃなく、裏から手を回す
わけじゃなく、ほんと古典的な銀行強盗。
「手を挙げてください」ですもんね。
昔のアメリカ映画なんかでギャグみたいに扱われてた銀行強盗、
そのまんまで。物語の中で、警察と銀行の合同訓練のシーンがありますが。
テレビで時々やってますが、あの犯人役って、ちょっとうれしそうじゃないですか。
あのノリなんですよね。

伊坂氏のこういう作品を読むといつも思うんですが、
「読者を楽しませる」というとこに、ほんと労力を惜しまない。
サービス精神が凄い。それでいて読む者に媚びないのもいいなあ。
他の誰のものではない、井坂氏だけの美学で貫かれている、そこに
しびれます。大上段にふりかぶる正義とか正しいことじゃなくて、
それは生きていくエッセンスみたいな美学。
二階から落ちて来る春も。
着ぐるみきてる陣内も。
必死でボウリング練習してる西嶋も。
ちょっと世間からは外れてるんだけれども、一番大事なものは持ってるんだよなあ。
成瀬が失った家庭の話がちょっと辛いですね。
自閉症の、ウソなんてつけない息子を、彼はとっても愛してたに違いない。
彼が強盗なんてしちゃうのも、その家庭を失っちゃったからかもしれないな、と
思ったり。そう思うと、雪子がついたウソを彼がなぜ許したのかわかるような気がします。
昔にひきずられる彼女の気持ちがわかってしまうからなのかも。
それを責めないところが、成瀬のかっこよさですね。

でも、成瀬の「ウソを見抜く能力」って、本当にもってたら辛いなあ。
人のウソなんて、わからないほうが幸せに決まってる。
ああ、だから成瀬はいっつもウソだらけの響野といるんだなあ。
なにしろ響野は四六時中ウソだらけなんだから、ウソとわかったところで
なんら問題ない。映画ではこの響野を佐藤浩一さんがされるんですね。
ちょっとうさんくさい所が、ぴったりかも。
鈴木京香さんはちょっと色っぽすぎるか、とも思うけれども、
凛とした感じはあってますね。楽しそうだなあ・・。
大概映画やドラマになるとイメージと違ってがっかりすることが多いんですが。
これは見にいってみようかなあ・・。

おいしい本箱  http://www.oishiihonbako.jp/detail.php?book_no=001060
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陽気なギャングが地球を回す、伊坂幸太郎
装幀は松昭教。カバー写真はmable8(ALASKAJIRO)。カバーモデルはWAKAMAN3号。 1996年の第十三回サントリーミステリー大賞最終候補・佳作の原形を大幅に改変、書き下ろし。平成十五年新書版刊行。読& ...続きを見る
粋な提案
2006/09/12 17:41
『陽気なギャングが地球を回す』/伊坂幸太郎 ○
伊坂幸太郎さんで「銀行強盗」と言えば、『チルドレン』を思い出しますねぇ。あの話の主人公は人質側でしたけど。(←水無月・Rは、作品発表順に読んでないのです・・・) 今回『陽気なギャングが地球を回す』は、映画化されましたよね、確か。 ...続きを見る
蒼のほとりで書に溺れ。
2008/07/08 22:33
『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎
このブログを読んでるらしい友人から先日、「奥田英朗に手を出したんなら、伊坂幸太郎もお試しあれ」とメールが届きました。 「興味はあるけど何から読んだらいいかわかんない」と返信すると、薦められたのがコレ。 で、そのまんま読んだわけで、オレってなんて素直でいいヤツなんだろー(違)。 ...続きを見る
【徒然なるままに・・・】
2009/01/11 09:19
伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』
陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)伊坂 幸太郎祥伝社 ...続きを見る
itchy1976の日記
2010/11/19 19:06

コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
突然ですが告知させていただきます

劇団 空 (カラ)
第二回公演決定!


〜死神の精度


可か、それとも見送りか。


調査員、つまり死神は、担当になった者の死を一週間で判断し、報告する。


音楽好きの死神、千葉の記憶が今語られる。

原作:伊坂幸太郎


あなたは七日後、生きていますか。



公演日時
7/14(金)18:00〜
  15(土)13:00〜、18:00〜

場所
京都教育大学
講堂

詳細はホームページまで☆
http://kara.karakasa.com
はうる
2006/06/30 16:31
>はうるさん
おお!「死神の精度」を舞台で・・。がんばってくださいね!!
ERI
2006/06/30 23:36
はじめまして。
この話、すごく気に入ってしまったのでTBさせていただきました(^^)。よろしくお願いいたします。
波野井露楠
2006/07/08 01:10
>波野井露楠さん
コメントとTBありがとうございます。続編もよかったら読んでみてくださいね!楽しかったですよ!
ERI
2006/07/09 20:15
す、すみません。
はじめましてではありませんでした(^^;)。
今後ともよろしくお願いします(^^)。
あの…。
私のブログのリンク集にリンクさせていただいてもよろしいですか?
できれば、よろしくお願いします(^^)。
波野井露楠
2006/07/09 20:49
>波野井露楠さん
リンクしていただけるなんて、うれしいです!
では、こちらからもリンクさせて頂きますね♪
ERI
2006/07/10 21:42
ありがとうございます(^^)!
リンク貼らせていただきました!!
私のブログは本の記事がまだちょっとしかないのですが、少しずつ増やしていきますので、今後ともよろしくお願いします(^^)。
波野井露楠
2006/07/11 21:06
ERIさん、こんにちは。魅力的なキャラクター、スピード感ある軽快な語り口、張り巡らされた伏線、凝った仕掛けも楽しい娯楽活劇でした。伊坂さんのサービス精神ってすごいですよね。
世の中を見通しているような成瀬に、離婚した妻との間に自閉症の息子がいて会話しているとこや、夫との離婚後、強靭な精神力と静かな威圧感で誰にも頼らずに生きてきた雪子が気にかけている息子の慎一のことなどが物語に奥行きを加えている気もしました。
ウソを見抜く能力、持ってなくてよかったです。映画はたぶん、家で見ることになるでしょう(笑)。
藍色
2006/09/12 17:40
>藍色さん
私も実は映画、まだ見てないんですよ。DVD出たら、張り切ってみようと思います。成瀬の息子って、ほんとにちょっとしか出てこないんですが、なんだかこの物語の中で強い印象があります。登場人物たちが、それぞれ自分の家族を大切にしているのが、また好きなところです。
ERI
2006/09/13 21:18
ERIさん、こんばんは(^^)。
最初にちょっと出てきた「警官制服マニア」な彼のネタが最終章できちんと回収される、ホント、伊坂さんの伏線の展開と回収には、驚かされますね。読んでて爽快!です。
伊坂さんの描く、親子や仲間の絆って、すごくいいですよねぇ〜。
水無月・R
2008/07/08 22:36

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