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<<   作成日時 : 2006/07/06 00:12   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 9 / コメント 4

画像本の最後に「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に
届けてくれたテレビドラマへ。」と献辞があって、じ〜んとしてしまった。
「昔のホームドラマの匂いがするなあ」と思いながら読んでいたから。
たくさんの世代のいる大家族、「稼業」というもの、ご近所の人たち、
頑固な親父さん。涙と笑いと、ちょっとした事件。
そんな懐かしいものをたっぷり感じさせてくれる、素敵な本でした。

東京の下町、路地の奥にある、古本屋「東京バンドワゴン」。
古本屋とともに、カフェも一緒にやる、古い店。
御年80歳になろうとする勘一はじめ、その子である伝説の
ロッカー我南人・孫の紺、青、藍子。そして紺の妻の由美、その子の
研人、藍子の娘・花陽。そこに、藍子を好きな外人の絵描き、
もと刑事やIT社長といった店の客、その他もろもろの人たちが、もう出たり
入ったり、からんだりで、登場人物の多さが、凄い(爆)
でも、これがあまり苦にならないんですね。
みんな個性がきつい面々なんで、顔を想像しやすい、というか・・。
語り手が、なくなった勘一の連れ合い、サチなんです。
それもまたドラマでいい感じのナレーションを聞いているようで、
頭にすっと入ってきます。

こういう、たくさんの人たちが出てくるホームドラマって、昔は
たくさんありました。やっぱり向田邦子さんのものが面白かったなあ・・。
「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」なんかは、もう絶対みてましたね。
今みたいにビデオなんかない時代・・。夜の8時代、9時代の番組は
それこそ一家全員でくいいるようにテレビみてたなあ〜・・。
みんないい人で、人情があって、家族それぞれの喜びとか悲しみとか
がはっきりしてて。今は見たいドラマがなくなってしまった。
ほとんど見ないです、連ドラ。「家族」にドラマがなくなってしまった。
「家族」であろうとするモチベーションが、今あまり強くないからなのかな・・。
私はやはり幼児体験からでしょうか、こういう家族のドラマが大好きです。
でも、今こういうドラマを撮ろうと思っても、それに似合う役者さんも
あまりいないような気もしますね。もっとも、それが書ける脚本の方も
少ないでしょうし。「渡る世間〜」は、あまり好きじゃないし。
まるでホームドラマの悪いパロディを見てるようじゃありませんか。
「含羞」や「品」、「上質なユーモア」というものが、あんまりないような気がします。

・・て、ホームドラマ論を書きたいわけじゃないんですが(爆)
この家族もけっこうややこしいと言えば、ややこしい人間関係の家なんですね。
藍子は父親のいない子を産んでるし。青は、腹違いの兄弟だし。
でも、これだけの人数がいると、大概のことが流れていく。
そして、この家族のあり方が、何でもあり、という包容力がある。
それは、長年ずっとその土地で暮らしてきた家族の底力のようなもの。
その暖かさが、非常に楽しかった・・。
これ、続きはあるんでしょうかね。なんだか、この設定でいくらでも
書けそうじゃないですか。続編希望します!!

・・・今日、これと同時にアゴタ・クリストフの「昨日」を読んでいました。
その圧倒的なまでの孤独。自分の生きる国をなくし、自分の言葉を
なくす、恐ろしいまでの孤独と、このたくさんの中で、わいわい言いながら
生きている人たちと。どちらかというと、私の心に食い込んだのは、アゴタ・クリストフ
の孤独だったけれども、この物語の夢のような暖かさは、やはり愛しかった。
あまりにも対照的な二冊に、心が乱れる一日でした。


おいしい本箱 
http://www.oishiihonbako.jp/detail.php?book_no=001087

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
ERIさん、こんばんは♪
TBさせていただきました。
この作品、本当に読んでいて楽しいですよね。

まさにホームドラマ的な作品って小説では少ないですよね。
毎週、決まった曜日に一編ずつでも読みたいですよね。
続編、書かれるみたいな記事どこかで見ましたよ(笑)

あと、直木賞アンケート投票実施しております。
また、お時間あるときに覗いてください。
トラキチ
2006/07/06 01:36
これだけ登場人物が多くて入れ替わり立ち替わりしていて
バタバタなはずなのに騒々しさを感じさせないのは
「家族像」がしっかりしているからかもしれませんね。
ふらっと
2006/07/06 06:45
>トラキチさん
いつもなだらの丁寧なコメント、ありがとうございます。
続編あるんですか?それは楽しみです!直木賞アンケート、全部読めてはないんですが、伺いますね♪

>ふらっとさん
TBありがとうございます!そうですね。書きたいことがしっかりあって、最後までぶれてない。この家族のありかたは、とても気持ちいいものでした・・・。
ERI
2006/07/07 01:28
まだまだこんなに人との関わりがたくさんある家族や町があるんだな〜って嬉しくなりました。
温かくて、特に朝食のシーンがいいですね、がやがやと、ああ、ここに人がいるんだな〜ってホッとします。
じゃじゃまま
2008/01/27 00:06

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