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zoom RSS スカイブレイカー ケネス・オッペル 原田勝訳 小学館

<<   作成日時 : 2007/08/25 23:48   >>

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画像前作「エアボーン」の続編です。

前作のレビューはこちら → http://oisiihonbako.at.webry.info/200607/article_9.html

前回、空族を退治した報奨金でアカデミーに通い、勉強しているマット。
たまたま訓練で乗り合わせた飛行船が台風に巻き込まれたときに
出会った、幽霊船・ハイペリオン号をめぐって、またマットは新たな冒険に
出ることになる・・。

前回も思ったんですが、今回も読んでいて宮崎駿さんの「天空の城・ラピュタ」が
重なりますねえ・・。嵐の向こうにある、お宝をたんまり乗せた、乗組員が死に絶えた
幽霊船。冒険に出る、男の子と女の子。オーニソプターといい、最後にそれで
脱出するところといい・・・。もう、まんま世界観がラピュタで、日本人でそれを連想
しない人はいないんじゃないか(笑)まあ・・世界の宮崎駿ですからね。
ファンタジーの世界に、強い影響を与えていても、当たり前かもしれません。

宮崎さんのラピュタは、財宝と残された宝をめぐって、それを欲しがるものと
それを解き放とうとするものにはっきり別れ、主人公のスタンスがぶれなかったんですが
この物語の主人公・マットは、揺れに揺れます。
大金持ちのガールフレンド・ケイトや、アカデミーのお坊ちゃん達と比べる
貧乏なわが身・・。何の力もお金も持たない自分・・。
私のようなおばちゃんは、マットに、あんたが一番偉いねんで、と言って
あげたくなるんですが。誰の手も借りずに、自分の力で生きて、家族に
仕送りまでしてるじゃありませんか。親の金使い放題で、新しい生き物を
発見しよう、なんて思ってるケイトなんかよりゃ、よっぽど筋が通ってる。
しかし、現実のお金の威力の前には、そんなもの机上の理論でしかない
わけです。だからね・・危険な冒険の話に、乗ってしまう。
一攫千金、それさえ手に入れば、もう怖いものなんてない、と思う。

・・・・と思いながら、マットは、やはり一攫千金を夢見て自分の船を出すハル
や、どうしてもお金がいるジプシーのナディラほどには現実的になれない。
いざ空に出て行動しているうちに、やっぱり軸がお金じゃなく、ロマンや
人の命を考えることにぶれていくんですね・・。そして、ハンサムなハルに
気があるんじゃないかと疑ったケイトへの反発のように、野生的な少女・ナディラ
にも惹かれていく・・。この物語の読みどころは、幽霊船をめぐる冒険とともに
そんな少年の心の揺れを描くところにあるのかもしれません。
幽霊船の船長・グルーネルが夢見たロマンの行方とともに、少年が
どこに行き着くのか・・。最後まで、けっこうハラハラしながら楽しみました。
さらっと読めるのは、訳をされる原田勝さんの上手さもあるのでしょう。
専門用語だらけのこの物語を、よく訳されているなあ・・と感心しました。

大空へのロマンの詰まったファンタジー。
続編も・・ありそうですね。

おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/index_f.php

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