東京に阪神大震災並みの地震が起こったら・・。というテーマで書かれた14の短編。 今年は東京に行く機会が多かったし、山手線含め、いろんな路線に 乗って、東京の街を眺めることが多かったんですが。 ほんまに、ぎっちり家と人が詰まってました・・。 うちは大阪から電車で15分くらいの距離ですが、まだ田んぼもあり、 そんなに都会やありません。大阪や神戸や奈良・京都は、すぐに山か海に ぶちあたるので、人がいるところもけっこう限られるし。 でも、関東平野って広いんですよね・・。山が見えない。 その関東平野を埋め尽くすビルと家に、やはりちょっと圧倒されます。 そこで震災が起こったら・・。皆漠然とは思ってるけど、何となく 避けて通ってる部分を、ほんとに等身大に、リアルに書いてあります。 地震・・あるかもしれないな〜・・と思いながら、日ごろその恐怖に 蓋をしているように。日常の中で、見つめようとせずにやり過ごしている いろんな感情。それが「地震」という大きな揺れとともに起き出して くる。それは愛情だったり、憎しみだったり、全てを捨て去りたい気持ち だったり。人は、否応なくむっくりと頭をもたげるそんな自分にも 立ち向かわなければならなくなる・・。そんな風景を豊島さんは 淡々と描き出していく。その筆がニュートラルであればあるほど 立ち上がってきた感情は生々しくて、うっすらと背筋が冷たくなりながらも 読むのをやめることはできなかった。 それぞれの短編、少しずつ登場人物がリンクしてるんですよね。 そのそこはかとない繋がりが、あの街での人の寂しさを表して いるようで、切ない。特に、子どもを失った女性と、その夫の 関係の希薄さったら・・。家族であったり学校の友達であったり、という 目に見えるわかりやすい枠の中にいるからこそ、お互いが わかっていない・・そんなむなしさに気づいてしまった彼らが これからどうやって生きていくことを選ぶのか。そこを知りたくなってしまった。 本音が本当の気持ちだとは限らない。 また、本当の気持ちが一番大切だとも限らない。 地震、というとてつもないエネルギーの前で立ちすくむひとの姿は 決して美しくはなくて・・皆弱いのだけれど。 その弱さに、なぜか共感してしまう筆の冴えを感じてしまいました。 ・・・豊島さんは不思議な人だなあ。 淡々と、あっさりと、普通は越えない枠を超えてしまう。 なまじっかなホラーより恐かった。東京に息子がいるから、余計にこたえたのかな・・。 おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/index_f.php |
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東京・地震・たんぽぽ 豊島ミホ
装画は中川貴雄。装幀は大久保伸子。書き下ろし短編集。 五月のある日、東京で大地震が発生―。多様な境遇の男女14人が織り成す、悲しみと希望の群像劇。震災で現れる、これまでの人生と心の奥底。潜んでいて隠したり目を背けて& ...続きを見る |
粋な提案 2007/10/10 12:15 |
東京・地震・たんぽぽ<豊島ミホ>−(本:2008年153冊目)−
東京・地震・たんぽぽ ...続きを見る |
デコ親父はいつも減量中 2008/11/24 08:25 |
『東京・地震・たんぽぽ』 豊島ミホ (集英社)
<都会人に送る新時代の啓蒙書> ...続きを見る |
続 活字中毒日記 2009/02/18 19:57 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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地震に巻き込まれた14人の登場人物が、それぞれ抱いている気持ちが手にとるように伝わってきましたね。 |
藍色 2007/10/10 12:14 |
>藍色さん |
ERI 2007/10/11 23:42 |
>藍色さん |
ERI 2007/10/12 00:04 |
ERIさん、こんばんは♪ |
トラキチ 2009/02/19 23:30 |
>トラキチさん |
ERI 2009/02/20 10:24 |
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