おいしい本箱Diary

アクセスカウンタ

zoom RSS 番ねずみのヤカちゃん リチャード・ウィルバー 松岡享子訳 福音館書店

<<   作成日時 : 2008/02/23 02:53   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像
先日、この物語をストーリーテリングで聴く
機会がありました。
ストーリーテリングというのをご存知ですか?
図書館や学校などでよく行われるもので、
子ども達に、物語などを
語って聞かせることを言います。
紙芝居や絵本の読み聞かせは、
絵を見せて行いますが、
ストーリーテリングは、暗記で語りますので、
非常に語り手の力量が問われます。
子ども達は、語り手の言葉だけを聴いて
頭の中に、その情景を思い浮かべるのです。
ちょっと落語に似てる
かもしれませんね。

この物語を読まれたのは、長年ストーリーテリングを続けてこられた
べテランの女性だったのですが、その声の表現、物語の喚起力には
驚くものがありました。その方が語り始めると、本当にすっとお話に
入っていけるのです。その場所は講演会だったので、大人ばかり。
さぞかしやりにくかったろうと思いますが、そんな気配を微塵も見せずに
たくさんのお話を語ってくださいました。
その中に、このお話があったんですよ。この物語は、ストーリーテリングの
中では定番の本らしい。もうね、楽しくて大笑いしたんですけど、
その後で、何だかほろっとしちゃったんですよね。

ねずみの一家が、ドドさんという家の壁に住んでいます。
そのねずみ一家の兄弟で、たった一人の変わりもの。
それが、ヤカちゃん。
彼は「やかましやのヤカちゃん」と呼ばれています。
それは、彼が並外れて声が大きいから(笑)
お母さんに、ねずみとしての諸注意をされた後のお返事も、
他の兄弟が「うん、わかったよ、おかあさん」と小声で言っているのに
やかちゃんは一人だけ

「うん、わかったよ、おかあさん」

このくだりがねえ・・。
人の「声」で聴くと、まことにインパクトが強い。
「ヤカちゃん、し〜っ!!」と、思わず注意したくなっちゃうんですよね。
もう、ヤカちゃんは、万事この調子。
静かにしていられないヤカちゃん、しかもねずみにとって、やかましいのは
命取り、という状況に、聴いている側は、どきどきするんですよ。
今の流行言葉でいうなら、ヤカちゃんは究極のKY(空気読めない)タイプ
なんですよね。

私たちの子どもの頃もそうでしたが、この空気が読めないっていうのは、
人間関係において、非常に齟齬をきたすわけです。
それがわかっている子ども達は、非常に回りに気を遣って生きています。
悲しいくらいに、自分の体調を崩すくらいに気を遣ったり、します。
でも、ヤカちゃんは、そんなこと気にしない。
ああ・・どうなるんだろう、ヤカちゃんったら、ドドさんに気づかれちゃったやん、
猫に食べられちゃうやん・・と、ドキドキしながら聴いているんですが、
このヤカちゃんの空気読めない、という生き方が、最後、このドドさん一家に
幸運をもたらす・・・・という、それはそれは一発逆転の展開になって
いるのです。
ハラハラどきどきした後で、そのラストを聞く、ほっとした気持ちというか、
カタルシスというか(笑)それはそれは、気持ちいいんですよね。
このヤカちゃんのKYぶりと、その言動が巻き起こす笑いは、何だか
一つの価値観に凝り固まりそうになる心に、風穴を空けてくれる気がします。

自分で読むなら、小学校低学年くらい。
読んであげるなら、幼稚園くらいでも楽しめます。
これを読むのは、きっと楽しいんじゃないかしらん。
子どもが一緒になって楽しんでくれそうです。うちの子にも読んでやれば
よかったなあ・・・。

おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/index_f.php

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文

記事一覧

番ねずみのヤカちゃん リチャード・ウィルバー 松岡享子訳 福音館書店 おいしい本箱Diary/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる