これは、先日読んだ「ノック人とツルの森」とは非常に対照的な物語。たくさんの選択肢を自分の手に持って いる女の子のお話。 主人公のエマ・ジーンは、とても聡明な女の子。 同じ年頃の子たちが、子供っぽいいさかいや、意地悪、 理不尽な行動をすることが、理解できずに、そこから 一歩身を引いている。ところが、ある日、クラスメートの コリーンが人間関係で悩んでいるのを、解決してあげる つもりになった。それがうまくいったことで、エマ・ジーンは 人が困っていることを、解決してあげる快感に囚われてしまう・・。 簡単に言うと、自分の策に溺れてしまった女の子の お話なんですが。これねえ、一昔前なら、成立しなかった 危うさを秘めている物語だなあ、と。 エマ・ジーンは、同級生たちより、頭の回転がいい。 クラスの人間関係も、一歩離れて見渡している。 他の子には、見えないものが見えているんですよね。 そこで、ちょっと困っている子に、手を貸すつもりになる。 ・・・こういう図式は、昔からあると思うんですが、今は、 こういう時に子供でも使える魔法の箱がある。 パソコンです。これがねえ・・ほんとに、何でもできちゃうんですよね。 エマ・ジーンは、ちょこちょこっと操作して、学校の公用書類なんかを ちゃちゃっと作ることができる。・・これは、ほんとに、 小学校高学年でも、賢い子であれば、ごくごく簡単なことでしょう。 そして、あまりにも簡単だから、罪の意識も軽い。 簡単な情報操作で、大人だって操れる。 (いや・・パソコンの知識を持たない大人のほうが、操りやすいかもしれない) これは、一種の万能感を産みます。 使う心は未熟でも、技術は、手に入ってしまうのだから・・。 そして、メールやインターネットを使えば、どこの誰と知らせないまま 情報操作だって、簡単にできてしまえる、そんな時代なのだから。 幸い、エマ・ジーンは、そんな間違ったやり方が、人の心を傷つけるものだと いう事に気がついた。問題は、自分で正面から解決しなければ、意味がない。 間違ったやり方・・人を騙すようなやり方で物事を解決しようとすれば、 余計な事で、人を傷つけてしまう。そして、嘘をついて、真実を曲げて自分の 思い通りに運ぼうとしても、嘘から、幸せな結果は生まれない・・。 しかしねえ。こんなにお手軽なツールが、誰にでも使える時代だということの 怖さは、よく知っておかねばならんことですね。ネットで、簡単に誰かを 傷つけてしまえる時代。学校裏サイトだなんだと、大人の知らないところで 何が行われているか、巨大掲示板などで、どんな言葉で何が語られて いるか、もう、それに無関心でいられる時代ではないよ、という事なのでしょう。 エマ・ジーンの嘘を、大きな声でとがめるのではなく、色鮮やかなキルトの ぬくもりで、包み込もうとした、大人の優しさと思いやり・・。 どんなツールを使いこなすことができても、「心」が伴わなければ 意味がない。それを、どうやってこれからの子ども達に教えていくのか。 これは、大人の課題ですね。 おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/index_f.php |
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エマ・ジーン・ラザルス、木から落ちる
勉強はできるし、実は顔もかわいいのにちょっぴりクラス、いや学校から浮いている。エマ・ジーン・ラザルスはそんな7年生の女の子だった。でも、彼女はそんなことをちっとも気にしていない。だって、一歩ひいてみんなを観察していると、同級生たちの行動には不可解なこ... ...続きを見る |
POCO A POCO 2008/10/01 05:37 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
雑誌発売されましたね。 |
ゆらゆらゆるり(s) 2008/10/01 05:40 |
>ゆらゆらゆるりさん |
ERI 2008/10/02 00:19 |
トラックバックとコメントありがとうございました。 |
shoko 2008/10/02 04:06 |
>shokoさん |
ERI 2008/10/02 21:47 |
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