このシリーズも、もう4巻目になりました。私、3巻読んだのに、レビュー書いてないんですよねえ。 3巻では、ソニンとイゥオル王子は、北の国・巨山に向かいます。 沙維とは全く違う風土である巨山を統べているのは「狼殺しの王」と 呼ばれる、カリスマ的な能力を持った強烈な性格の王だった。 そこで、二人は、巨大な犬を従えた王の娘・イェラに会う。 聡明で大きな犬を常に従えたイェラは、誇り高い獣のような少女。 そこで「森の民」の反乱を未然に防いだ二人は、無事沙維に 帰ってきた・・というのが3巻。 4巻では、ソニンとイゥオル王子は再び江南に向かいます。 そこで、また新たな苦難に立ち向かうことになるわけです。 この三国のそれぞれの鍵を握る王子と王女が揃って 読み応えが出てきました もちろん沙維は物静かで思慮深いイゥオル王子。 そして、江南は華やかで行動力に満ちたクワン王子。 北国・巨山には、氷の炎のようなイェラ王女。 それぞれの国の将来を背負うだろう3人ですが、 優秀で国のことを真剣に考えているからといって 簡単に国をまとめる立場になれるとは限らない。 3人は、それぞれ自国でのややこしい関係や利害関係、 欲得や思惑などを抱えています。 その上で、また、この微妙な力関係にある隣国たちとの 駆け引きをしていかなければならない。 今回、江南の暴風雨という危機に乗じて、一気に力関係を変えようと 仕掛けたのはイェラなのですが、その裏を読んで、 クワンとイゥオルは江南を守ろうと奔走する。 そして、ソニンは、なぜかその3人の真ん中にいる存在なんですよね。 ソニンは、元々は天山の巫女。欲というものを持つ術を、まだ知らない。 だから、イゥオルに仕えていても、クワンに気に入られていても イェラと話していても、特に気に入られようとか思わない。 誰か一人に執着することもない。皆がきゃあきゃあ言う、かっこいい クワンに対していても、恋心という所有欲も芽生えない。 権力に近い立場にいるだけに、常に「欲」と向き合わざるを得ない 3人は、ソニンと一緒にいると心が安らぐ。 そして、ソニンという鏡に映る自分から、何か大事なものを見つけて しまうようです。人と人というのは不思議なもので。 誰かと出会い、語り合うことで、気づかなかった大切な自分を 見つけることがある。 ソニンは、人に何かを気づかせる力を持っている女の子・・・。 それは、ソニン自身が、常に感じよう、考えようと思っているから。 そんなソニンの宝物は、気づく力を持っている人間にとっては たまらない魅力でしょう。この3人の王族たち・・つまり、三つの国の間にいて 微妙なバランスをとっている立場になってしまったソニンが この先、どんな運命をたどるのか。そして、ほんの少しずつだけれども 「人間」に近づきつつあるソニン自身の欲・・希望や、意志が出てくるのは いつなんだろう。ソニン自身の成長の面白さ、そして3人の王子・王女の 生き方を追う面白さ。ますますややこしくなりそうな3つの国の関係の中で 何を大切にして、彼らは生きていくのか。そこも興味があります。 「国」というものに対する責任を負っていること、それを自覚していることで 彼らは複雑な人生を生きてゆかざるを得ない。 ソニンという鏡に照らして、彼らが何を見つけていくのか。楽しみですね。 この物語を読む若い人たちも、きっと彼らと大事な何かをみつけて いくことだろうと思います。 シリーズの巻数が増えるたびに、青春群像の面白さも育ってきた この物語。次の巻も楽しみです。 おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/index_f.php |
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初めまして。深葉(しんよう)といいます。 |
深葉 孔雀 2009/01/07 10:44 |
>深葉さん |
ERI 2009/01/08 01:30 |
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