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zoom RSS 喋々喃々 小川糸 ポプラ社

<<   作成日時 : 2009/04/07 00:24   >>

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画像タイトルの「喋々喃々」というのは、男女がうちとけて
小声で楽しげに語りあう様子だそう。
この物語は恋愛の話。それも、大声で笑いあう声ではなくて
ひそやかに睦みあう、静かで、静かだからこそ激しい恋のお話。
色気から、すっかり遠くなってしまった私ではごさいますが(笑)
恋のお話は、大好きです。

舞台は、東京の下町・谷中。主人公の栞は、ひめまつ屋という
アンティーク着物の店を一人でやっている。
ある冬の日、着物を買いに現れた春一郎に恋をする。

花がひっそりと、ほころぶように恋に堕ちていく栞の恋が
下町の風情の中で、丁寧に描かれていて、うっとり切ない。
桜の花を、好きな人と一緒に見るまで、見ないようにする・・。
そんな手わざりの恋を、忘れてしまっているのだけれど。
この年になって見る桜は、辛い思いに囚われることが多い中で
こんな花の待ち方を読むと、心が和む。

前作「食堂かたつむり」も食に関するお話だったが、
この物語の恋人達も、たくさんの美味しいものを一緒に食べる。
生きる糧である「食」をともにすることは、命を分け合うことなのかも
しれない・・と思えるほど、そのシーンが瑞々しい。
衣食住をおろそかにせず、心込めて生きる栞の美しさが匂うような
文章が、心地よかった・・。自分のスタイルがきちんとある女性は
かっこいいですねえ。人の美意識のあり方を、考えさせられました。

こんな風に生きるのは、憧れです。でも、憧れとは、遠いから憧れで(笑)
私はとても無理ですが。人に、自転車と言われる私は、どうも急いで
人生を走ろうとする。止まったらコケるような気がして仕方ないんだわなあ・・。
栞と春一郎の辛い恋が、これからどうなるのか未知数ですが。
恋した瞬間に、この世界の全てが、鮮やかに色づいて見える。
その彩を、上滑りせず書いた小川さんの素敵な二作目でした。

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【喋々喃々】 小川糸 著
今回も、おいしいものがた、、、っぷり  一日一回のポチッ、よろしくお願いし致します [:next:] 人気blogランキング【あらすじ】アンティークきもの店「ひめまつ屋」を営む栞の前に現れたのは−ひとを大切に思う気持ち、日々の細やかな暮らしが、東京・下町の季節の移ろいとともに描き出される、きらめくような物語・・・お正月、谷中でお店を開いてる栞の元に一人の男性客が訪ねてきた。  「男物は、おいてありますか?」お茶の初釜に着ていく着物を探しにきたのだ。そんな出会いから始まる春夏秋冬の物語。谷中、千駄... ...続きを見る
じゅずじの旦那
2009/11/23 13:09

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