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zoom RSS アナザー Another 綾辻行人 角川書店

<<   作成日時 : 2009/12/22 20:11   >>

驚いた ブログ気持玉 3 / トラックバック 2 / コメント 4

画像この本を手にした時に、むちゃ長い・・と思って、眩暈がしましたが(笑)
読み出したら、一気でした。まず、装丁がいいですねえ。この本の成功は、半分ほど、この装丁が担ってるんじゃないかと思うほど、鮮烈な印象の表紙です。こういうホラーは、入れ物がとても大事。角川、いい仕事しましたねえ〜〜。(何者やねん)

学校、呪い、七不思議、いつのまにか増えているクラスメート。昔むさぼり読んだ、今も子どもたちが大好きな、
「本当にあった怖い話」系のかほりがします。最後まで読んだらネタばれがあって、謎が解けるのかと思いましたが、一番大きな「なんでそうなるねん」という謎は、わからんまま。わからんままに、続々と人が死ぬという。いっぱい、死んだなー・・。その中で、「誰が座敷わらしだったのか」という謎解きが進行する。ホラーという箱の中に、ミステリーが詰まっている。そんな感じの物語でした。

ある地方の学校に転校した、主人公榊原恒一。3年3組に転入した彼は、違和感を覚える。自分には見えている、美少女・見崎鳴が、なぜか他のクラスメートには見えていないらしい・・。あるきっかけで彼女と言葉を交わした恒一は、鳴となんとか話しをしようとするが、突然、クラスメートが不意の事故で死亡してしまう。しかも、死者は一人で終わらず、次々と不可解に人が死んでいく。しかも、3年3組の関係者の中だけで。どうやら、この中学の3年3組には呪いがかかっているらしい。その呪いは、クラスに、一人の死者が紛れ込むことで発動するという・・。

この、座敷わらしは誰?という感覚って、背中がぞわぞわっとする、馴れない怖さですね。お互いの顔を見渡す。知らない顔はいない。でも、この中の誰か一人がいないはずの人間だったら。そのバリエーションで一番怖いのが、「もし、自分が座敷わらしやったらどないしよう」というパターンですね。自分の存在が危うくなる。足元がゆらぐ。その揺らぎと、浮遊感が、このボリュームのなかにずっと漂っているのが良かった。ゆらっとした酩酊をひっぱっていったのは、主人公の一人ともいえる美少女・鳴ですね。もう、こういうゴシックタッチのホラーには、美少女は欠かせないですね。乙一の「GOTH」の森野さんを思い出してしまいましたが、森野さんよりは鳴は、もうちょっと普通寄りでした(笑)

一番大きな、なぜその呪いがかかってしまったのか、という問いに対する明快な謎解きが、欲しかったような気がする・・のはどうしても、ミステリとしての感覚で読んでしまってるからでしょうね。でも、ホラーという、大きな箱の意味は、問わなくていいんでしょうね、きっと。お化け屋敷に入った気分で、読んでいる間、すっかりドキドキして楽しかったので、「このミス」上位は納得かな。久々に、綾辻さんの作品を読みましたが、文章が読みやすくなってた気がします。分厚いですが、中高生の冬休み読書にもいい感じ。でも、これで感想文を書いたら、先生は怒るかな?(笑)やっぱり、そう思うと、つまらないですねえ、感想文ってヤツは。

存在と意識・・って面白いですね。この世界があるから、自分がいるのか。自分がいるから、この世界があるのか。座敷わらしの意識って、何に支えられているんでしょうね。何てことを考えていたら、眠くなってきた・・(あかんやん)この年末、座敷わらしでも何でもいいから、私の大掃除と、年賀状書きを手伝って頂きたい!家事をしてくれる妖精さんでもいいなあ・・。こんな、こき使う気満々の主婦のところには、何にも出てきてくれへんでしょうねえ。あーあ。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
綾辻行人「Another」感想と、表紙の絵「遠田志帆」
装丁のイラストは、遠田志帆さん。ちょっと調べて見たところ、あっ!この絵も彼女によるものだったのね??っていうのが色々ありました。 ...続きを見る
ポコアポコヤ
2010/03/10 19:06
『Another』/綾辻行人 ◎
うわぁ・・・。 メインの物語は何とか終ったけど、繰り返され続ける「3年3組の災厄」の抜本的解決は出来そうにないという・・・。後味悪ぅ・・・。 大体、何が・何故・どうやって・誰が、という理屈が全然、通らないんだもの。クラスに紛れ込む<死者>にも一欠けらの悪意 もなく、記憶を操作されている。 <現象>としてとらえるしかない、<災厄>。 綾辻行人さんの放つ、ホラーとミステリーの融合! 2010年「このミステリーがすごい!」の第3位を受賞した、『Another』、じわじわと迫りくる<災厄... ...続きを見る
蒼のほとりで書に溺れ。
2010/08/05 21:19

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
ERIさん、こんばんは(^^)。
まず気押されますよね、あの分厚さには(笑)。
でも、結構スイスイ読めちゃうのが、凄いですよね。
誰が〈死者〉なのか…ドキドキしながら読みました。
まさか、あの人とは・・・!しかも、そんな事情だったとは!
・・・あのぅ、私んところにも座敷童さんが来てくれるといいなぁ、みたいな(笑)。
いないですかねぇ、そういう親切な小人さんみたいな座敷童とか妖精とか(^_^;)。
水無月・R
2010/08/05 22:08
>水無月・Rさん
こんにちは!ほんと分厚くて、「読めるかしら」と思ったんですが、読み始めたらあっという間でしたね。怖いお話はやっぱり楽しいです♪これ、夏に読むのがいいかもしれないですねえ。
水無月・Rさんも、家事してくれる妖精さん希望ですね!私もそうなんですけど・・はちみつ入りのオートミールをおいとくといいらしいんですが(笑)ネコに舐められるだけのような気がします(>_<)(笑)
ERI
2010/08/07 11:29
こんばんわ、ぶらっと立ち寄らせていただきました。

僕も『なんでそうなるねん』の謎が気になって仕方ありません。

アナザーは続編にするつもりじゃないでしょうか?

色々『なんでそうなるねん』の謎に繋げれそうな伏線がありそうですし。

と、一人祈ってます。

語りすいません

まんじゅうネコ
2010/11/07 19:06
>まんじゅうネコさん
コメントありがとうございます。そうですよねえ、「なんでそうなるねん」の所、私も気になります。でも、その「わからん」という事がキモかもしらん、と想ったりもします。種明かしされてしまうと、「なあんだ」っていう事になりかねませんもんね。理由のない恐怖、というのが一番人の心をそそるのかもしれません・・・。
ERI
2010/11/11 20:57

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