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zoom RSS 現代霊性論 内田樹 釈徹宗 講談社

<<   作成日時 : 2010/03/25 03:03   >>

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画像今、飛ぶ鳥を落とす勢いの内田樹さんと、
浄土真宗の住職さんである釈徹宗さんとの
「かけあい講義」を一冊の本にしたもの。
言葉で自分の考えを形にし、会話することによって
思考が発展し、先へ、先へ、と展開していく。
その道筋をたどる面白さがありました。
その会話の中に、自分の思考も滑りこませながら、
一緒にものを考えていく余地がある。
哲学における「会話」の意味って、こういう発展性に
あるんでしょうね。

宗教、霊的なもの、スピリチュアル。
「自分は、そんなものと関係なく生きてるから」と思いがち。
でも、実はそうではない。
冠婚葬祭、特に葬送については、宗教をかまさずに行うことは
まず、在りえない。そして、私たちは近親者が亡くなった時は
年賀状も出さないし、お葬式に真っ赤な服を着ていくものもいない。
つまり、私たちはお互いの中に必ず「霊」に対する合意を持っている
わけである。この本の中でも語られていたが、毎年問題になる
靖国神社の参拝問題だって、「そんな事をされては、自分の国の
霊たちが浮かばれない」という、霊的な合意が前提になって、
国と国との議論がなされているわけである。
霊というものが本当にあるのか、という議論ではなく、霊というものが
存在しているという認識の上に、様々な現象や思想が展開されていくという
現実を踏まえての、二人のお話は、あちこちに話が飛びながら、
非常に面白かった。

私自身、この中で触れられているポストモダン宗教の一つを
母が信仰しているので・・幼い頃から宗教的な環境には在ったわけです。
しかし、私は、どうしてもその宗教には馴染めなかった。
目に見えないものを信じることができなかったからではなかったと思う。
私は、幼い頃はやたらに「感じやすい」子だったのだから。
でも、それだけに、私には、皆が教祖さまと仰ぐ人を見ながら
「バンザイ」と叫ぶことは出来なかったんですよねえ。
子ども心に感じていた、何やら底知れないもの・・いつもいつも、
私の周りに潜んでいて、私を脅かそうとしていたものたちと、
目の前にいる、ただの人間にしか見えないお年寄りのおじいちゃんの間には
大きな隔たりがあると思っていた。
そして、私が何より怖かったのは、先日上橋先生もおっしゃっていたけれど、
「自分の頭で考える」事を、手放すことに対する、本能的な恐怖があった。
誰かの思考に自分を無条件にゆだねてしまう事が、私はどうしても出来ない。
だから、自分で選びとった宗教ならともかく、親がしている信仰だからと
いう理由でその宗教に帰依するという事が出来なかったんですよね。
あと、○○をしたらご利益がある、○○をせえへん人間には罰があたる、
という考え方にも馴染めなかった。
えらい、ちっさいやん、仏さんって、って思ってましたね(笑)
そんな、同級生の意地悪な女の子がいうような事を、仏さんがしはるなんて
仏さんも暇やなあ、といつも思ってた。けっこう生意気やな(笑)
でも、それは、今もそう思います。
あの考え方は仏教からやなくて、共同体の中で生きていくための
土俗信仰からきてるもんなんだろうと、思いますが。

でも、その事で長いこと、自分の中では葛藤があって・・。
母に「私は、この宗教を信じる事は出来ないから」と宣言できるまでに
けっこう苦しみました。子どもにとって、親というのは大きな存在だから。
やっぱり、嫌われたくないと想いますもんねえ。
その長年のしんどさがあるので、宗教というものに、私はどうも構えて
しまいがちです。そして、その反面、トラウマになっているからこそ
あれこれと本を読んだり、色々考えてみる事は人より多いと想われます。
その中で、私は、自分のトラウマを癒したいばっかりに、自分の中の
宗教性というものを縛りつけて抑え込もうとしてきたことに、気が付きましたね、
この本を読んで。
もう少し、ラディカルに、自由に、考えをめぐらせてもいいんじゃないか。
そう思いました。宗教を信じる、という事と、霊的なものを感じながら
生きる、という事は違うんですよね。
霊的なものを感じるというのは、細○和子さんや、江原さんのいう事を信じる、とか
いう事では決してないので、誤解なさらず(笑)
ただ、この世界の、言葉で簡単に説明できないこと、身体が勝手に感じて
しまうこと、目には見えない大切なこと・・数字やお金で換算できないことを
考えていく上で、やはり、霊的なものは大きなキーポイントになるという事。
その事を、改めて考え、自分が傷に縛られている、ということを認識させてくれる
きっかけを貰った。非常に刺激的な一冊でした。


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