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zoom RSS 街場のマンガ論 内田樹 小学館

<<   作成日時 : 2010/11/14 00:31   >>

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画像「マンガ論」と言われると、やっぱりとびついてしまう、
これは性ですね(笑)「マンガ論」と言っても、マンガという
ものを通しての日本人論、という意味合いが強いですが、
同じマンガを読んで過ごしてきた世代として、
共感できる所もあり、なるほどね、と思う所もあり。

面白い、と思ったのは、「日本辺境論」で繰り広げられていた
日本語論が、「マンガ」という日本で特異的に発達してきた
表現形式と結びついている、という所。
つまり、日本語は外から入ってきた「漢字」という表意文字と
自分たちの大和言葉である平仮名・カタカナを同時に読み込む、
という特殊な言語形態を持っている。従って、日本語を読む時、
日本人は二か所の脳を一度に使っているらしい。
マンガにおいて、「絵」と「言葉」を同時に読み込んでいくと
いう事を前提にした表現形態を日本人が発達させてきたのは
日本語、という言語の在り方による所が大きい・・という話である。
なるほど。アメリカやフランスにおける「コミック」と日本のマンガは
どこかが徹底的に違うと、ずっと思ってた。
それが、日本語、という言語の特性と結びついている、という事に
なるほどなあ、と目からウロコ状態でしたね。


あと、もう一つ印象的だったのは、少女マンガを読むことは、
男性にとって、大変な事なのだということ。
内田さん曰く、それは男性にとって非常に訓練を必要とする事だと。
そうかあ。私は、男性が少女マンガを読まないのは
「女のマンガなんて、惚れたはれたばっかりで、つまらんやん」と
思ってるからだと思ってました。脳の構造が違うんやなあ、と。
少女マンガは、本筋とは別のところにある、ニュアンスを読むこと。
確かに、「綿の国星」なんか、粗筋もないようなもんですからねえ。
でも、それって、「文学」を読む事にも繋がるもんですよね?
内田さんは、少女マンガと「枕草子」や「源氏」などの王朝文学を重ねて
熱弁をふるっておられましたが、それもそう言われるとそうかも
しれない、とツボを突かれるところが、内田さんの魅力かも。
あと、少女マンガはアメリカを描かない、それは「反戦」と繋がって
いる、という事とか。
(確かにアメリカハイスクール漫画ってうのは、読んだことがないなあ)
日ごろ、漠然と思っていることを、「こういう事かも」と解き明かされる
楽しみがあって、面白かった。もちろん、すべてを鵜呑みにすることは
ないですが、他人の自由な発想に触れると、自分の回路も解放される
ような気がします。これまで考えてみなかったことを考えてみる楽しみ。
私には、それが「心の自由」と繋がっているような気がしてなりません。

これは、私たちの世代のマンガ読みの方なら、とても楽しい本かと。
しかし。カーラくんを読んではるのには、ちょっとびっくり。
少女マンガ読みとして、合格です。(あんたは何ものやねん!)
カーラくんを知らないあなたは、勉強するように(笑)

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「街場のマンガ論」 内田樹 著 小学館
内田先生の「街場」シリーズは、大学での講義録をまとめたものですが、この本は、先生のブログがまとめられたもの。もしかして、編集者さん、売るために「街場」ってタイトルにしてる? ...続きを見る
ドンカンはツミである
2011/07/21 12:42

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
この本、未読なんですが、今度、会社の研修で「街場のメディア論」の方は読書会です(会社員ってねえ)。

で、この本、未読なんだけれど、やはり内田さんは、どの程度、俯瞰できていらっしゃるのかが気になるところです。メジャーでも、大和和紀さんとか、吉田秋生さんとか、アメリカ入っていないか、とか思うんだけれど。カーラくんは僕らの世代男子で漫画好きの人なら必須アイテムだと思っていました(こないだちらっと読み直したらけれど、ネーム細かすぎ、とか思いましたが)。
ともお
2010/11/14 20:21
>ともおさん
「街場のメディア論」今、持ってますが、私も未読です(笑)吉田秋生さんの「BANANA FISH」は少年漫画だそうです。男性でも、抵抗なく読めるから。(そうなんですか?)でも、「カリフォルニア物語」も、アメリカですよねえ。BIG APPLE・ニューヨークが舞台でした。大和和紀さんも、書いておられましたね、アメリカ。開拓時代のお話だったと思いますが。内田さんは、思考を書きながら、どんどん展開する人のような気がします。だから、検証、俯瞰、というよりは、誤解を恐れず言うと、思い付きが先行する方なんじゃないかと。その切り口を、「なるほどね」と、自分の発想の糸口にしていく、というのが内田さんの楽しみ方なんじゃないかな〜と思っています。少女漫画に関しては、ヨーロッパ文化が主流なのはその通りだと思いますし。ただ、それは、女子が持っている「お姫様好き」、衣装を含めたファッションや背景の好み、何かのほうが抜き差しならぬ背景か、と思いますが。内田さんのおっしゃるように、「反戦」という意味合いがほんとにどこまであるのかは、確かに疑問です。それも踏まえて、「あ、その切り口、面白い」と思えるのかどうかが、分かれ目かもしれません。

カーラくんは、必須アイテムっとφ(.. )そうですか!この辺りも、おばちゃんの私にとっては目からウロコです。教えてくださってありがとうございます。カーラくん、大好きでぜーんぶ持ってます!あのネームを読みこむのがいいんですよ〜(笑)時間を忘れて読んでしまいます。
ERI
2010/11/14 21:00

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