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zoom RSS 池澤夏樹の世界文学リミックス 完全版 河出書房新社

<<   作成日時 : 2011/06/27 00:44   >>

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画像この河出書房から出ている、池澤さん編の『世界文学全集』が欲しいと、おっきな本屋にいくたび思う。私は昔から、けっこう全集系が好きなのだ。しかし、一番の難点は置き場所。どの巻も気合が入って分厚いこの全集、全30巻をどこに置くねん、と考えるとなかなか手が出ない。でも、やっぱり欲しい!と、この本を読んでまた悩む(笑)

池澤さんが、その全集の援護射撃として、『夕刊フジ』に連載していたものを一冊に集めたものなので、文体が非常に読みやすくて、かつ面白い。それがどんなジャンルであっても、「誰にでもわかる文章」を書く、というのはほんとに頭が良くないと出来ない。その点で、池澤さんはほんとに頭の良い人だと思うし、何より「本が好き」という想いに満ち溢れておられるのが素敵だと思う。どんだけ本を読んでおられるんだか、と思うほどの読書家でありながら、本の話をする時の池澤さんは、誠に少年のようにまっすぐなのである。教えたるねん、という上から目線の気配は全くない。ほんと、心底好きなんですよね、本が。その情熱が語り口にも滲んでいて、ついつい引き込まれる。たくさん紹介してらっしゃる本の中には、読んだのもあり、未読のものもありなのだけれど、そのどれもが輝いて見えて、涎が出る。お腹が空いている時に、ご馳走をいっぱい並べられるようなもんである。本読みというのは、まことに欲どしいもんで、バベルの塔のように「まだ読んでない、面白い本」を自分の前に積みたがる。だから、うふふ、と喜びのため息が出るけれど、また違う意味でのため息も…。私は読みたい本のリストを自分なりに作っていて、それがどんどん長くなるのに最近「おいおい、生きてる間に読めるんかい!」と思うのだけれど、またぞろそのリストが膨れ上がるじゃないの…。
実は、姑息な私は、この本を買わずに、図書館で借りて、本のタイトルだけをメモメモしようなどと考えていたんですよ。しかし!メモしきれない、ということにすぐ気が付いて、さっきまたアマゾンでポチっとしてしまいました(汗)池澤さん。全集はまだ手が出ませんが、まずこれは買わせて頂きます。

「二十世紀後半はこれまででもとりわけおもしろい小説が書かれた時期だった」と、この本の後書きで池澤さんがおっしゃっていた。その時期の日本文学は結構読んでいるのだけれど、世界文学が私は手薄なんですよ。それだけに、この池澤さんのリストが嬉しくて仕方ない。池澤さん曰く、「小説の基本の原理は、他人の運命への興味」らしい。なるほど。この世界でたった一人の人間の心を、人生を知ること。そして、その想いを共有すること。それが本の扉を開くだけで出来る。こんな世界の片隅にいても、私の目はどこにでも旅をする。本が好きで良かったなあと思うとともに、本に携わるお仕事をされている方々の情熱と愛情に、心から感謝したいと思う。だって、日本語でしか物語を読めない私が、こんなに自由に世界の文学に触れることが出来るのは、一冊の本を生みだすために、たくさんの時間と労力を割いて下さるかたたちのおかげなのだから。ほんとに、ほんとに、ありがとうございます。

2011年4月刊行
河出書房新社

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