雪屋のロッスさん いしいしんじ メディアファクトリー

画像この本、装丁がなんとも可愛らしくて、おもわず
見た瞬間、レジへ。お買い上げ、でございます。
このタイトルの文字の雰囲気、微妙な色遣いの表紙、
シンプルなのに、思いがこもってます。
読むのがもったいなくて寝かせておいたんですが、(爆)
短編の一つを読みはじめたら、とまらなかった!
ミステリーじゃないのにノンストップです。
本当はじっくりゆっくり、毎日一つずつ読むのが一番いい感じなんですが・・。
イラチやからなあ・・。

全部で30の掌編が収録されています。
「なぞタクシーのヤリ・ヘンムレン」
「調律師のるみ子さん」
「大泥棒の前田さん」
「棺桶セールスマンのスミッツ氏」・・・もうえんえんタイトルを書き写したくなります。
すべていしいしんじワールドで、なんらかの職業を持って生活している
人たち。その人たちに、ぽっとライトをあてたような掌編が、なんともしゃれていて、
小技がきいてます。小技、っていうのがまたいいんですね。
この現実とは違う、いしいしんじさんの頭の中の小さな世界に、
やはり無限の人々が住んでいて、それぞれの人生を生きている。
掌編なのに、こうやって集まることで、無限の広がりをかんじさせます。
ユーモアに、ペーソスに、ちょこっと皮肉がきいている文体。
「棟梁の久保田源衛氏」などは、見開きで二ページの文章なのに、
「う~ん」とうならされます。いしいさんは、幼いころ、大工さんの仕事を
ぽかんと口をあけていつまでも眺めていたようなお子さんだったのかな、と
想像してしまう・・。

こういうものを読むと、世界にあるさまざまな「仕事」が、とても大切な
唯一のものであると思えてしまう。慣れ親しんだ、手油のしみこんだような
それぞれの「仕事」。その仕事が形作る人の姿。
一つ一つの寓意に満ちたこの物語は、「仕事」をして生きている人たちへの
オマージュなのかも。いいもの読ませてもらっちゃったなあ・・。

おいしい本箱 → http://www.oishiihonbako.jp/detail.php?book_no=000838

 


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この記事へのコメント

2006年02月20日 01:44
こんにちは。TBありがとうございました。印象に残った作品が、1つしかかぶっていませんねー。ERIさんがあげておられる作品も好きです。この本は、読む人により、読むタイミングにより、好きな作品が変わるんでしょうね。何度も読み返したい本です。では♪
2006年02月20日 21:09
>
ゆうきさん、こんにちは!
私はどれも趣が深かったんで、選べなかったんですよ。
確かに読むたびに違った思いがありますよね、この物語たちは・・。
いしいしんじワールド、堪能です。
2006年06月10日 02:25
ERIさん、こんばんは♪
TBさせていただきました。
この作品本当に心が和みいいですよね。
私は買ってないのですが、普段図書館で借りられてる方でも手元に置いておかれる方も多いんじゃないでしょうか。

それだけ読者を引き付ける独自の世界を見事に描いていると思います。

ERIさんのおっしゃるように、仕事をしている人間に対するオマージュ的な要素は本当に強いと思います。
自分の仕事が入ってたらもっとドキッとしてたかも(笑)
でもサラリーマンってありましたよね(汗)

あと、先日は新刊グランプリご投票ありがとうございました。
この作品も入っておりますのでまたお暇なときに1票応援投票お願いいたします。
かなり上位に食い込めると私も確信しております。
2006年10月31日 12:49
こんにちは。短編集でいつでも読めると油断してたら時間がとれなくて、図書館から貸出延長ローテーションしたり返したりを繰り返し、やっと読めました。あわてて読んだので、次はゆっくり味わいたいです。
ひとつひとつの、どれもこれもが良くて、素晴らしい短編集でしたね。それぞれに、自分がやってることに誇りを持っていて、素敵でした。
いしいしんじワールド全開でしたね。そう!小技がきいてました。
“「仕事」をして生きている人たちへのオマージュ”でもあり、日々の営みの積み重ねを描いたファンタジー。・・・心に残りました。
2006年11月01日 00:06
>藍色さん
そうなんですよ~。これはゆっくり読む本だと思うんですよね。
私もばたばた読んじゃって・・。イラチだから・・。
また、折に触れ読み返してみたいと思っています。
2007年02月14日 00:56
ERIさんこんにちは。TB返して頂き恐縮です。私は書名を間違えていてあせりました… てへ。
いしいさんは毒気みたいなものがここ1、2年変化してきている気がします。これからどこへ行くのか楽しみ。
2008年02月10日 23:23
ERIさん、こんばんは(^^)。
30の職種、どれもが不思議な世界では欠くべからざるお仕事。
とても、素敵だと思いました。
そう、そして「小技」の利き方がすごくいいですね!
とてもいいファンタジーを読んだな、と思います♪
ERI
2008年02月11日 21:41
>水無月・Rさん
いしいさんの考え付くお仕事って、いつも心の隙間をそっと埋めてくれるようだな、って思います。物語を読む喜びを素直に感じられる本でした。