メニメニハート 令丈ヒロ子 講談社

画像とーっても可愛い本でした。
装丁も、すごく可愛い♪でも、何といっても
この、お互いのハートが入れ替わってしまう、
二人の女の子たちが、とっても可愛くて・・・。
何だか、こういう物語を読むと、ほっとします。

整理整頓が趣味の、五年生・小国景太は
引っ越してきたばかり。新しいマンションの両隣には
同じクラスの女の子が住んでいた。
一人は、超まじめを絵にかいたような女の子・マジ子。
そして、もう一人は、おしゃれに命をかけているが
その他のことは、とても適当なサギノ。
まったく接点のなさそうな二人が、ある日幽霊が出ると
いう噂の学校の鏡の前で、おでこを激しくぶつけてします。
すると、お互いの体から、するするとハートが伸びて
お互いの体に入ってしまったのだ・・・。

子どもが読んで、ほんとに、そのまま楽しい本。
楽しいふり、わかったふり、なんてしなくていい。
「今」の子どもたちの、ハートの真ん中に届くような、
等身大の魅力があります。
児童文学の分野で、たくさん楽しい作品を書いて
らっしゃる令丈さんは、子どもたちの心を解くカギを、
あちこちにしかけてらっしゃいます。
入れ替わり、という、絶対誰でも一度は抱く願望の
楽しみ。皆大好きな、怪談というドキドキ。
女の子なら大好きな、可愛いおしゃれの話。
そして、テンポのいい会話のリズムは、その中でも、
一番の魅力。こういう話術のノリ、というか、面白さは
令丈さんが、大阪の人であることと無関係ではないでしょうね。

ハートが、ちょっと入れ替わって、変わっていく自分。
これは、友達付き合いの、実は醍醐味かも。
自分にないものを持っている人に対する憧れ、って
誰でもあります。でも、その気持ちを、素直に受け入れるのは
ちょっと難しかったりする。嫉妬とか、プライドとか、とかく
人の心というのは、光と影が同時に射してくるものだから。
でも、ちょっとしたきっかけで、気になっていた人と、
心の中を、少しずつ交換していって、
お互いが、少しずつ変わっていく。その新鮮さと、新しい自分を
発見する面白さは、格別です。
この二人も、そんな面白さを、あれこれ満喫していくのですが、
そのうちに、どんどん入れ替わりが進んでしまうことに危機感を
おぼえるようになります。自分が自分でなくなる不安・・・。
果たして、この二人は、本当に全部入れ変わってしまうのか?
・・・というところは、この本を読んで頂くことにして。

理解しあう事、自分の気持ちを伝えること。
新しい自分を見つけること、人の優しさを見つけること。
そして、何より、自分が自分であることを、抱きしめること。
そんな、いっぱいのあったかい気持ちを、等身大のまっすぐさで
描き上げる筆致に、とても惹きつけられました。
等身大の彼女たちに、「そうそう」「そうなんよなあ」と
おばちゃんだって共感しながら読むことができる(笑)
でもって、きっと五年生の女の子なら、この物語に
夢中になってしまうでしょう。
令丈さんの描く女の子同士の関係って、ほんと、いいんですよね。
『Twinkle トゥインクル ひかりもの』に書いておられた、漫才コンビの女の子たちも好きだし。
若おかみシリーズがとても有名な令丈さんですが、YAものも
これから、たくさんお書きになってほしいな、と思います。

おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/index_f.php





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この記事へのコメント

ぴーにゃ☆
2009年09月23日 20:30
はじめまして!図書館でこの本を読んだ時、最初、「おもしろいな~」と思ってました。最後らへんは、「どうなるんだろう・・」とかドキドキして、みてました。でも、本当におもしろかったです。
ERI
2009年09月25日 22:56
>ぴーにゃ☆さん
はじめまして♪コメントありがとうございます。
最後、ドキドキしちゃいましたね!
女の子の微妙な気持ち、ほんとに上手く書かれていて、素敵でした。