2011年を振り返って

久しぶりの更新です。
この三カ月、ずっとある事にかかりきりで、こちらがおろそかになっていました。でも、ずーっと、ずーっとこちらを書きたくて仕方なくて。今日、やっと解放されたので、いそいそと更新です。すっかり世間から忘れられてる感がありますが(笑)新年から、がんばって書いていきますので、どうかよろしくお願いします。

気がつけば、2011年ももう終わります。本当にいろんな事があった一年でした。多分、誰にとっても忘れられないこの2011年という年。言葉の力、というものをまた強く意識した年でもありました。私たちは何と脆い日常を生きていることか。このことが、ずっと頭を離れずあの日から胸にあります。

このブログには書けませんでしたが、10月に東京の写真美術館で「畠山直哉展 Natural Stories」を見ました。鉱山の巨大なボタ山の上に小さな小さな人がいる。あまりに巨大なボタ山は、私たち人間をちっぽけに見せながら、人工物としての無機質さも漂わせていました。人が作り上げた光景でありながら、非情を湛える威容が、見るものを圧倒します。ナウシカの巨神兵がここからむっくり立ちあがっても驚かないかも、と思ったりもしました。一枚の写真が雄弁に語るものに心を奪われながら進んでいくと、最後の方に、震災前と震災後の陸前高田を写した膨大な連作がありました。陸前高田を故郷とされる畠山さんが写された風景は、それまでの雄弁さとはまるで違う静謐さを湛えてそこにありました。その故郷の写真は、小さな部屋に展示されていたのですが、その部屋を照らすように大きな月の写真がありました。生者も死者も。失ったものも残ったものも、すべて照らす月を見ながら、涙が止まりませんでした。私のように、あの震災で何も失わなかったものが簡単に泣いてはいけないと思いながら、それでも泣けて仕方ありませんでした。この冬の寒さがいつもよりこたえるのは、まだ海に残ったままの方々のことを想うからなのかもしれません。忘れてはいけないこと。きちんと持ち続けて、2012年に繋げていきたいと思います。

今年読んだ中で忘れられない本について、少し。このブログに書いた本はすべて印象深いものなのですが、その中でもこれ、と思った本達です。

(国内作品)

オン・ザ・ライン 
帰命寺横町の夏 
僕は、僕たちはどう生きるか
人質の朗読会

(翻訳作品)

どこからも彼方にある国
希望(ホープ)のある町 
ローカル・ガールズ
キリエル

あと、まだここには書けていないのですが、ル=グウィンの『いまファンタジーにできること』(河出書房新社)、ひこ・田中さんの『ふしぎなふしぎな子どもの物語』(光文社)には、たくさんのことを教えて貰いました。これは、またゆっくりレビューを書きたいと思っています。

2012年はどんな年になるでしょう。傷ついた方々が、少しでも笑える場所が増えますように。
一日一日を、丁寧に刻める一年になりますようにと願って・・・。
今年、ここを訪れてくださった皆様、ありがとうございました。
来年も、ぼちぼち更新していきます。また、時々覗きにきてくださいね。
良いお年をお迎えください。

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この記事へのコメント

Roko
2012年01月01日 13:16
ERIさん☆あけましておめでとうございます。
昨年はあらゆる意味で大変な一年でしたね。
直接の被害があった人はモチロン、そうでない人の心にも大きな傷を残して行った震災のことは、きっと一生忘れないでしょう。

今年は少しでも明るく楽しい年にしていきたいですね。
一人一人が幸せな気持ちを持つことから、真の復興が始まるのだと信じて。

本年もどうぞよろしくお願いします。
ERI
2012年01月01日 20:29
>Rokoさん
あけましておめでとうございます。
「一人一人が幸せな気持ちを持つことから、真の復興が始まるのだと信じて。」
本当ですね。一人一人が、自分の力を信じていくことが大切なのかもしれません。壊すのは一瞬ですが、積み上げるのは大変なこと。でも、くじけずにこつこつとですね(*^-^*)
今年もよろしくお願いします。