テーマ:エッセイ

春を恨んだりはしない 震災をめぐって考えたこと 池澤夏樹 中央公論新社

この本を読んで色々考えているところに、京都でおこった怖ろしい事件の報道を聞いた。まだ詳細はわからないのですが、8人の方が亡くなったとか・・。理不尽という昏い穴は、私たちのすぐ横にぽっかり口をあけているのだと、こういうことがある度に思い知らされます。しかし、思い知らされることと、納得することは違います。どこに納得できないのか・・昨年私たち…
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一瞬と永遠と 萩尾望都 幻戯書房

萩尾さんの、文字で書かれたエッセイ集です。うわー、珍しい、と想ってさっそく読んでみました。 萩尾望都さんと言えば、私にとっては神です。『ポーの一族』『トーマの心臓』『11人いる!』『ウは宇宙船のウ』『百億の昼と千億の夜』―作品タイトルをこうして並べるだけで、ドキドキしてしまうほど、物ごころついてから、繰り返し読んで浸ってきました。…
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おおきなかぶ、むずかしいアボガド 村上ラヂオ2 村上春樹 大橋歩画 マガジンハウス

プロだなあ。と、プロ中のプロを相手にヘンな感嘆の仕方をしてしまうけれど、それが素直な感想です。気軽に書いた文章ほど、自力の差が出るもんですが・・。軽いジョギングでも、毎日走り続けているランナーと、まだ靴にも慣れていないランナーでは、フォームにも、リズムにも、呼吸の仕方ひとつにも大きな差が出ます。その差は、誰が見てもわかる。春樹氏の文章は…
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野良猫ケンさん 村松友視 河出書房新社

猫もの第3弾・・って、猫ブログじゃありませんからっ!(笑) 村松さんとこの猫さんと言えば、有名すぎるほど有名なアブサン。彼は、21歳で大往生を遂げた。ほんとに大事にされてたんですよねえ・・・21歳って、ほんとに長生きですもん。彼の大往生には泣きました。あれから、猫が飼えない村松さんと奥さんの気持ち、わかるなあ・・。 でも、ここに綴ら…
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死ぬ気まんまん 佐野洋子 光文社

「命とお金を惜しむな」というのが、若くして亡くなった佐野さんのお父さんの訓示であった。佐野さんは、その通りに生きた。子どもの頃に、ころっと死んでしまった兄や弟たちを見ていた佐野さんは、「死んでしまった人の分も、長生きしよう」などとは考えなかった。そこが、佐野さんが常人とは違うところである。震災のあと、言葉を失っていたときに、一番心に響い…
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君がいない夜のごはん 穂村弘 NHK出版

穂村さんのエッセイには、同世代のツボを突かれてしまう。前にも書いたことがあるけれど、私たちの世代は影が薄い。団塊の世代ほど自己主張もなく。昭和の高度成長時代と一緒に育ってきているので、子ども時代は見事に貧しく、大人になると変にバブリーだったりして、ふり幅が大きい分、何でもありなんですよねえ。ほんと、私たちの世代ほど、情報機器や食文化が大…
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猫とあほんだら 町田康 講談社

町田さんのところには、10頭の(町田さんは猫に『匹』を使わない。それもまた、町田さんらしい猫への敬意なのだろうと思う)の猫がいる。自宅に4頭。そして、仕事場に6頭。自宅の猫は自分の飼い猫。そして、仕事場の猫は、ボランティアさんからの預かり猫で、病気を持っているから、自宅の猫とは一緒に出来ない。野良出身の彼らは、町田さんにも奥さんにも身体…
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幸田家のきもの 青木奈緒 講談社

幸田文さんの孫に生まれる、というのはどんな気持ちがすることか。それはさぞかし重かろう、と想うのだがこの本の中に佇んでおられる奈緒さんは凛として、見惚れてしまうほど美しい。『夢に咲く花』という項で、フランスの音楽祭に濡れ描きのきものを着ていったところ、行く先々で大歓迎され、入れないはずの場所にも「キモノがいくから」という一言で入れた、とい…
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ジーノの家 内田洋子 文藝春秋

この本をお書きになった内田洋子さんについて、私は何も知らない。ただ、とてもシンプルな装丁のこの本に惹かれた。こういう勘はあまり外れたことが無いのだけれど、今回も見事に当たりでした。30年以上もイタリアに住んでおられる中で出会った「人」にまつわる話が10篇書かれているのだけれど、そのどれもが深い滋味を湛えていて心に沁みる。文章から伺うに、…
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雑文集 村上春樹 新潮社

仕事に行く他は、ずっと家にいて本を読んでいる。ここ関西でも買占めをする人が出ていたりして、買いものに行ったりするだけで、結構疲れるものがある。こういう時は、日ごろ隠れている人の様々な衝動や不安が増幅される。そして、それに振り回されてしまうだけで、心にも身体にも疲れが溜まっていくように思う。しかも、昨日から寒い。寒さが、また皆の不安スイッ…
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ナマズの幸運。(東京日記3) 川上弘美 平凡社

川上さんは、やっぱりちょっとヘンな人だ。このエッセイを読みながらツッコミどころがあまりに満載で、はじめはいちいち付箋を付けていたんですが、しまいにやめてしまいました。だって、ぜーんぶツッコミたくなるんですもん(笑) 「大阪はきっと有名人がたくさん歩いているだろうから、ぜひ駆け寄ってサイン帳を差し出そうと思っていたのだ」って、川上さ…
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不思議な羅針盤 梨木香歩 文化出版局

NHKのドキュメンタリー『最後の楽園』という番組を見ながら、これを梨木さんが見てらしたら、どう思うだろうと考えていた。ブラジルのセラード。かっては日本の8倍ほどあったその大地が、人間の手によって今は東京ほどの大きさしかない。そして、そこに暮らすアリクイなどの動物たちは、日々車に轢かれる危険と隣り合わせに生きている。そこに生きる動物たちの…
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3652 伊坂幸太郎エッセイ集 新潮社

伊坂氏の初めてのエッセイ集。デビュー10周年ということでの企画だそう。そうかあ。10年かあ。10年があっという間に過ぎていく年齢になりつつありますが。このブログも6年ぐらい書いてるんだから、伊坂氏のデビュー10周年と聞いて驚くことはないんですが。デビューしてからずっと読んでいる方の、○○周年、という言葉は、月日の速さを特別に意識させます…
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膝のうえのともだち 町田康 講談社

町田さんとこの猫である。 写真も町田さん。プロじゃない。 だから、私が撮る猫の写真みたいな感じ。 つまり、素人写真。全然上手じゃない。 猫たちも、すっかり無愛想だ。 大概の猫がレンズを凝視していて、何だか ふてぶてしい感じ(笑)これはきっと、町田さんが、 猫を自分と同等の存在として、生活を共にしている からだろう。そのま…
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幸田文 旅の手帖 幸田文・文 青木玉・編 平凡社

この「旅の手帖」は、幸田文さんの、旅についての エッセイをまとめたもの。 ここに描かれる「旅」は、決して派手なものではない。でも、その 一つ一つが大切に書かれている。吉行淳之介のエッセイに、 「街角の煙草屋までの旅」というタイトルがあるけれど、 その旅がたとえほんのそこまでの小さなものだとしても、 自分の心が動き、その心を見…
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カラーひよことコーヒー豆 小川洋子 小学館

あっという間に、2009年も終わりますね。 大掃除やら何やかんやで、なかなか本も読めずですが。 もっとも、忙しいと、余計に逃避して本が読みたくなるのは、いつもの事です(笑) 小川洋子さんのエッセイ。 とっても可愛い装丁の、手にしただけで心がほっこりする本です。 中は、もっとほっこりです。 小川さんの、この人柄が好きだなあ…
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いつも心に音楽が流れていた 柳田邦男 平凡社

柳田邦男さんの本を、読むことが多いです。 幾つもの優れたルポルタージュを書いてこられた 柳田邦男さんですが、そのハートの真ん中に、柔らかい感受性を もっておられて、いつも感性が初々しい。 その繊細さと、まっすぐな正義感が好きなんですが、この本は、 テーマが音楽なだけに、柳田さんの「感じる心」が落とす豊かさを しっかり感じさせ…
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精神のけもの道 つい、おかしなことをやってしまう人たちの物語 春日武彦 吉野朔実・絵  アスペクト

著者の春日さんは精神科医だそうである。 その体験から、「つい、おかしなことを やってしまう人たち」のヘンテコリンな話を 集めてある。 「精神のけもの道」とは、精神の自己抑制能力の タガが外れてしまい、一見普通に見えながら どこかおかしい人・・という意味合いらしい。 屋根歌部屋に、誰かが住んでいると思っている 老婦人の話。…
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ほかに踊りを知らない。(東京日記2) 川上弘美 絵 門馬則雄 平凡社

私は、やっぱり川上さんの文章が、好きだなあ・・。 こういうのは理屈ではなくて、感覚の問題なんだろうけれど そう言ってしまうと、このレビューは終わってしまうんである(笑) 川上さんの生活を読んでいると、ほんとに私たちと変わらない 狭い、半径1kmで生きているような、主婦なんですよね。 でも、読んでいると、どうも、川上さんの住…
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きらめくジャンクフード 野中柊 文藝春秋社

野中さんが大好きな食べ物について書いた本。 野中さんの本には、楽しい食べ物がたっくさん出てくる。 パンダのポンポンのシリーズ!!なんとも脱力してしまうような ポンポンくんの、のんびり、まったりした可愛さが魅力なんですが。 彼が、もう食べる、食べる・・・。絵もとてもポップでキュートなんで お腹がすいているときに見ると、クラっ…
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見えない誰かと 瀬尾まいこ 祥伝社

瀬尾さんの初エッセイ集。彼女の小説の持ち味そのままの 飾り気のない暖かさがあって、楽しく読めた。 ずっと教職で、非常勤として、そして最近正職として採用されて中学校で 担任をしておられるらしい。先生という職業から、たくさんのことを吸収して はる気配です。そして、なんだか人を見る目が優しいんですよ。 同じことに遭遇しても、そこから…
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水辺にて on the water/off the water 梨木香歩 筑摩書房

梨木さんのエッセイです。 以前にも書いたことがありますが、梨木さんという方は、エッセイを読んでも 「生活」が匂ってこない。どことなくミステリアスというか、どこまでも アカデミックというか・・。このエッセイも、水辺がテーマなんですが、 水辺を漂いながら梨木さんがたどった思索の後を追う、という雰囲気。 梨木さんは、何とカヤック…
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三四郎はそれから門を出た 三浦しをん ポプラ社

三浦しをんさんのエッセイは心待ちにしてるので、これも 「よしよし」と予約を入れ、入手。一番に借りて「んふふ・・・」 と本をあけたら・・。半分書評じゃないですかあ。 うくく・・。はい。買いますよ。すいませんね、図書館ですまそうとして・・。 私はなるべく自分の読んだ本しか、人様のレヴューを読まないようにしてます。 影響されちゃうか…
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うちのネコが訴えられました!?実録ネコ裁判 山田タロウ 角川書店

今よくあるブログから出版された本なんですが、これが けっこう面白かった。ある日、いきなり「御宅のネコが、うちの車に 傷をつけた」という訴状が筆者の家に届くわけです。 事前の話し合いも何もなく、ですよ。 裁判って、こうやって一方的に送られた訴状でも、受けてたたないと 負けてしまうんですね・・。弁護士さんの費用だってバカにならない…
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しいちゃん日記 群ようこ & 猫にかまけて 町田康

猫のエッセイを二冊読んでしまった・・。 猫が好きなんで、ついこういうのを読むととまらなくなる。 どちらも、ご自分の飼い猫との日々を綴られているもの。 猫好きが、いかに毎日をお猫様にささげているのかが よ~くわかる。 犬も飼うとお世話がけっこう大変なんですが、それでも何となく まだ人間の役にたっている、という感じがありますね。…
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人生を歩け! 町田康 いしいしんじ 毎日新聞社

町田康さんといしいしんじさん・・・。なんだか不思議な取り合わせでダラダラ町を歩く、という対談集です。でもこれ二冊目なんですね。一冊目(「人生を救え!」)はまだ読んでないんですが、ま、読まなきゃ続きがわからん、というものでもなさそうだし、また今度読もう・・。二人でほんとうにとりとめもない事を、テンションひく~くしゃべってはる、ほんとにそれ…
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犬のしっぽを撫でながら 小川洋子 集英社

なんだか小川さんとは、皮膚感覚がとっても似てる というか、肌に会うんですよね・・。 毎日けっこう本を読んでいると、いろんな世界に足を つっこんでる気分になるんです。それはとっても 楽しいことなんですが、時々妙に疲れたりする。 そんな時、小川さんの小説を読むと、すごくほっとするんです。 彼女の小説がわかりやすい、とかいうのでは…
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にょっ記 穂村弘 文藝春秋

ほむほむの日記は、絶対読む(爆) もう、間違いなく隙を突かれる。 ああ、もう、そこを突いてくるのね、やめて! ええ、気になってましたよ、気になってたけど、 あえて言葉にするほどじゃない。 そう思ってることを書かれると、なんでこんなに おかしいんだろう。 「うこん」と「ちんすこう」のくだりには、おかしくて 涙がでてしま…
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ああ息子 西原理恵子+母さんズ 毎日新聞社

昨日夜中にふと手にとって、そのまま夜更かし して大笑い。いやもう、息子二人を持つ私には こたえられん本でした。息子を持つお母さんたちの 投稿に、サイバラこと西原さんがイラストをつけた本。 息子のやらかしてくれる様々な大ボケ、日常の中で どっから飛んでくるかわからん、パンチのきいたアクシデント の数々・・。「良かった。ウチだけ…
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たまりませんな 伊集院静 西原理恵子 双葉社 

この二人が一緒に仕事するとなると、 やっぱりギャンブルの世界ですわ。 このくたっとした不良ぶりが、これまたファンの 母性本能をくすぐる、と。この人のギャンブルは真剣勝負。 つまり、男の遊びは真剣勝負、ってことやね。 なにしろイチローや松井、武豊に借金の申し込みをしてみた、 ってんですからエライ。普通、でけへん(爆) まあ、…
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