テーマ:ヤングアダルト

ブリギータの猫 ヨアンナ・ルドニャンスカ 田村和子訳 未知谷

タイトルに惹かれ、内容については全く予備知識なしに読み始めたのですが、これが、自分が今考えたり感じたりしていることに、何故かリンクしている内容で・・・。本については、私は結構そういうことがある。嗅覚というか、アンテナがぴりっと動くというか。不思議に、本の方から、「読んで」と言ってくれることがある。そして、大体その勘は外れないというのが、…
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パンプキン!模擬原爆の夏 令丈ヒロ子 講談社

とろとろと書いているうちに過ぎ去ってしまったが。9月11日は、アメリカの同時多発テロがあった日であり、あの3月11日の震災から、半年という日でもあった。10年前のあの日も、半年前のあの日も、呆然としてテレビの前で座り込み、延々と繰り返される映像を見ていた。生きている間に、こんな恐ろしい光景を見ることになると、想像したこともなかった。しか…
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やせっぽちの死刑執行人 ダレン・シャン 西本かおる訳 小学館

価値観の違い、というものは様々な苦しみを生みだす要因になる。宗教、ジェンダー、文化、人種、世間的な地位・・・それらが「違う」ということと、物事の善悪を混同してしまうことの、なんと多いことか。以前にも触れたんですが、『他者の苦しみへの責任』(みすず書房)という本を、ちびちびと読んでいる。(まだ、読んでる・爆)その中の論文で紹介されている、…
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どこからも彼方にある国 アーシェラ・K・ル=グウィン 中村浩美訳 あかね書房 YA Step

今週は、けっこう本は読んだんです。新刊含めて6冊くらい読んだにも関わらず、どうもレビューが書けず・・。感受性がすり減ってるのかも、などと想っていたのです。このル=グウィンの物語で、ようやく息を吹き返しました(笑) ル=グウィンにしては珍しいリアルYAの物語です。発表は1976年らしいのですが、訳された中村さんもおっしゃるように、全く古…
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帰れないふたり 海街Diary 4 吉田秋生 小学館

鎌倉の街を舞台に展開する、四姉妹の物語。やっと4巻だ!(笑)このシリーズ大好きです。帯に「これを読み終えた時―、きっとあなたは鎌倉へ行きたくなる。」と書いてあるんですが、ほんとにたった一回しか行ったことのない鎌倉を、久しぶりにふらっとお散歩したくなりました。 この4巻は、すずちゃんを中心にお話が展開します。とっても元気に毎日を送っ…
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あの日、ブルームーンに。 宮下恵菜 ポプラ社

とっても愛らしくて切ない初恋の物語でした。主人公の女の子が可愛いんだなあ、ほんとに。まっさらの心が、初めて感じる、「好き」という気持ちに色づいていく。女の子なら・・・まあ、私なんぞはウン十年前の女の子ですが(笑)だからこそ余計に、このピュアさが愛しい。誰かを好きになるって、いいよなあとしみじみ思ってしまう物語です。こんなおばちゃんがそう…
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ルイジアナの青い空 キンバリー・ウイリス・ホルト 河野万里子訳 白水社

ここ数日、非常に残暑が厳しいです。夏空全開。こんな時は、涼しいところで読書が一番です(笑)夏らしい本を読みたいなあと思って、表紙が青空のこの本を・・。『ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日』で、鮮やかな少年の夏を描いたホルトのデビュー作です。主人公は12歳の少女。大人への入り口にさしかかる年齢です。自分の両親が、いわゆる普通ではないことに…
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台所のマリアさま ルーマー・ゴッデン 猪熊葉子訳 評論社

こないだ読んだ『バレエ・ダンサー』から、すっかりゴッデンづいてしまったので(笑)以前に赤木かん子さんの本で紹介されていたのを読んで、これも一度読んでみたいと思っていた作品。やはり読みだしたら止まらずで、ゴッデンという人の魅力を改めて感じさせてもらった一冊でした。気難し屋で、「すっかり自分の世界にこもって」いて、誰ひとり自分の部屋に立ち入…
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迷子のアリたち ジェニー・バレンタイン 田中亜希子訳 小学館SUPER! YA

YAという分野の中で、「傷つけた者」の罪の意識を書いた物語は、印象深い作品が多いんです。すぐに思い浮かぶのは、ポール・フライシュマンの「風をつむぐ少年」、アン・キャシディの「JJをさがして」、ソーニャ・ハートネットの「サレンダー」などですが。この「迷子のアリたち」もまた、傷つけた者を描いた物語ではありますが、先にあげた作品たちとは、少し…
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バレエダンサー 木曜日の子どもたち ルーマー・ゴッデン 渡辺南都子訳 偕成社

読みたい、読みたいと思っていたゴッデンの『バレエダンサー』を一気読み。上下巻、長い物語ですが、もう読みだしたら止まらない面白さでした。副題の「木曜日の子どもたち」は、マザー・グースからきています。「木曜日の子どもの道は遠く・・」という歌詞だそう。バレエという表現芸術に全てを捧げて、はるかな遠い道をゆく子どもたち・・という意味がこめられて…
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闇のダイヤモンド キャロライン・B・クーニー 武富博子訳 評論社ミステリーBOX

物凄く古い話なんですが。昔、「花々と星々と」という犬養道子さんの連載を、母が買っていたミセスという雑誌で読んで、アメリカという国へのあこがれを募らせていた時期がありました。そこには、弱いものに手を差し伸べ、自主独立の気概を持ち、常に正義を意識する良きアメリカが描かれていたんですよね。犬養道子さんと言えば筋金入りの上流階級。今にして思えば…
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だれにもいえない 岩瀬成子 網中いずる絵 毎日新聞社

ここ数日、大阪は曇りがちで涼しかったのだけれど、今日は日差しが出て暑い。とうとう我慢できなくなってクーラーを入れたら、室温が33℃だった(笑)暑さに強すぎですか・・。暑い中で長編を読むのはけっこうきついので、薄くて表紙が涼しげなこの本に手が伸びました。主人公は10歳の女の子。「だれにもいえない」ことが、ふつふつと生まれてくる頃・・それま…
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深海魚チルドレン 川合二湖 講談社

もう一度行ってみたい、と思う喫茶店があります。金沢大学の近くだったと思うんですが、まるで穴ぐらのように薄暗い店内に、木を使った渋い内装。長年続いてきた風格を漂わせて、とても居心地が良かった。今はやりのカフェではなく、純然たる喫茶店です。ジャズがかかっていて、その音量もちょうどいい。薄暗いけれど、本を読むには十分なスポットが席にあたってい…
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3月のライオン 6巻 & スピカ(羽海野チカ初期短編集) 羽海野チカ 白泉社

2冊を同じ月に刊行という羽海野さん祭りに、顔をほころばせつつ本屋から帰宅。 『3月のライオン』は6巻です。表紙は二階堂くん。二階堂くん大好きだから、嬉しいなあ。 『3月のライオン 6』 皆がそれぞれの場所で闘い続ける第6巻。その闘いの果てはまだ見えません。見えないながらも・・ひなちゃんを、自分の大切な人を守ろうとする零…
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オン・ザ・ライン 朽木祥 小学館

何故かわからないけれど、それまでの人生が、一瞬で砕けることがある。ほんとにそれは全くの偶然の積み重ねだったり、それこそ天災だったりするのだけれど、そのことが起こる前と起こってしまった後では、まったく違ってしまう何か。そんなものに襲われたことのない人生なら、どんなにか嬉しかろうと思うけれど、人間そんなわけにはいかない。そこから、どうまた歩…
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スキ・キス・スキ! アレックス・シアラー 田中亜希子訳 あかね書房YA Step!

アレックス・シアラーのガールズものって、初めてかもしれません。しかも、スターに恋する女の子のお話。いかにも、メグ・キャボットあたりが書きそうな設定なんですが・・そうそう、メグ・キャボットにもありましたね。「ティーン・アイドル」という、アイドルスターが自分の学校に転校してきて・・・という、ラブロマンスが。しかし、あの物語の主人公の女の子は…
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「守り人」のすべて 守り人シリーズ完全ガイド 上橋菜穂子 偕成社

この本を、マイミクさんのところで知って、狂喜乱舞でポチっとし、到着しました。大好きな上橋菜穂子先生の「守り人シリーズ」の完全ガイドです。大好きです、「守り人シリーズ」。我を忘れて読みふける、幼い頃そのまんまの読書の喜びを与えてもらった本です。カッコいい女用心棒のバルサ、健気でとてもピュアな王子のチャグム。二人が出会ったときから始まる物語…
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スカーレット わるいのはいつもわたし? キャシー・キャシディー もりうちすみこ訳 偕成社

『音楽と人』という雑誌を時々購入します。まあ、剛さんが載ってる時、なんですが(笑)今月もライブレポが載ってるので早速買ってしみじみと読んでいたのですが・・8月号の巻頭に載っているアーティストの写真を見ると、これがもう、凄い背中一面のタトゥ(入れ墨)なんですよ。始めは撮影のためのフェイクかと思いきや、本文を読むとなんと、これが全部本物らし…
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テッドがおばあちゃんを見つけた夜 ペグ・ケレット 吉上恭太訳 スカイエマ絵 徳間書店

年を重ねるにつれ、段々身の回りに増えてくる話題が、親の介護。幸いにして、うちはまだ母が元気なので、その問題はまだ無いのだが、とにかく友達同士顔を合わせると、必ず出る話題がこれです。友人にも相談されたりすることが多いし、ほんとに他人事じゃないとしみじみ思う。なので、この本のテーマは、私にとっても身近で切実な問題です。 この物語の主人公で…
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千年の森をこえて キャシー・アッペルト 片岡しのぶ訳 デイビッド・スモール絵 あすなろ書房

この間、楽しみにしていた『ホットスポット・最後の楽園』の第6回を見ました。最終回は日本で、森に暮らすニホンザル達が主な主人公だったんですが・・その日本の森の美しさに息を飲みました。このシリーズはとても映像が美しくて、これまで紹介された国の自然もとても感動的だったんですが、この日本の森には、ほんとにぐらっとするほど感動してしまいました。こ…
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彼女のためにぼくができること クリス・クラッチャー 西田登訳 あかね書房 YA Step!

原題は[Staying Fat Sarah Byrnez]。つまり、[サラ・バーンズのためにデブのままでいる]という意味。どうして主人公はデブのままでいるのか?それは、親友のサラ・バーンズが、世にも醜い顔をしているから。幼いころに大火傷を負った彼女は、残酷な父親に形成外科の治療も受けさせてもらえなかった。そのサラと親友のエリックは、白鯨…
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雛の顔 朽木祥 (鬼ヶ島通信 2011年夏号)

「広島」の物語です。あの、暑い暑い夏の日、原爆が落とされた朝の。今、これを書いている今もとても暑くて陽射しがまぶしくて、私は一人、あの日のことを想う。あの日はいつかの遠い昔のことではなく、確実に今に繋がる、そして未来に繋がっていく「あの日」なのだ。 物語の始まりは、8月6日の朝です。出征している夫の陰膳が落ちたから、勤労奉仕にはい…
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ハートビートに耳をかたむけて ロレッタ・エルスワース 三辺律子訳 小学館SUPER YA!

この物語は、心臓移植がテーマです。将来を期待されたフィギュアスケートの選手で、16歳のイーガンが、ある日大会の競技中に、フェンスに激突して死んでしまう。そして、その心臓は、同じ10代の少女である、アメリアに移植される。その二人の少女に起こった人生の大きな変化を、運命の日の前後を含めてとても丁寧に描きだしてある物語です。家族との葛藤や、愛…
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ドラゴニア王国物語 みおちづる 角川書店 銀のさじシリーズ

これ、もっと長編でも良かったんちゃうん、と読み終わると同時に頁を閉じてため息をつき、作者に突っ込んでしまいました。面白かったんです。熱く鼓動する竜の卵を抱いて走りに走る少女のひたむきさが、ビンビンと伝わってきて、読み始めたら止まらず。途中できざす、「これは、もしかしたら・・・」という期待が、少女の希望と重なって胸の中に熱い塊を作るようで…
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美を感じる心 『たそかれ』『かはたれ』の心と、<あしたの本>プロジェクト

一つ前の記事にも書いたのですが、>【子どもたちへ<あしたの本>プロジェクト】という活動が始まっています。東日本大震災の支援として、被災地の子どもたちに本を送ろうという活動です。そのプロジェクトの一環として、子どもの本の作家等による応援メッセージ、直筆画を販売して活動資金にするオークションがネット上でも公開されています。 →こちら…
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フライ・ハイ ポーリン・フィスク 代田亜香子訳 あかね書房 YA Step

一つ前に書いた『キリエル』もそうなんですが、これもあかね書房の『YA Step』というシリーズの一冊。図書館向けの読み物セットなんですが、なかなかラインナップが良くて楽しみです。YAシリーズなんですが、あまり甘くない。この出版社によるYAものの違いは、けっこう面白いものがあります。角川も最近『銀のさじ』シリーズをたくさん出していますが、…
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キリエル A.M.ジェンキンズ 宮坂宏美訳 あかね書房 YA Step

『ローマの休日』という、有名すぎるくらい有名な映画があります。公務と慣習に縛られたプリンセスが宮廷から脱走して過ごす、黄金の一日。モノクロの映画なんですが、勝手に脳内でカラーにしてしまうくらい、ヘプバーン演じる王女様の新鮮な気持ちが伝わってくる映画でした。何度見たことか。このレビューを書くのに、つい You Tubeからまた見てしまいそ…
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羽州ものがたり 菅野雪虫 角川書店 銀のさじシリーズ

『天山の巫女ソニン』のシリーズのあと、初めて出た単行本ということで、とても楽しみでした。「元慶の乱」という、平安時代に起こった実話をもとにした歴史物語です。政(まつりごと)という、組織としての力が個人を巻き込んでいく中で、一人の人間がどう生きていくのか、という骨太なテーマに真っ向から取り組んだ、菅野さんならではの力ありる物語になっていま…
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鉄のしぶきがはねる まはら三桃 講談社

読んでいて、とても主人公達が羨ましくなるような、手がうずうずする物語だった。まはらさんは、手の感覚が生み出すものに拘る人だ。『たまごを持つように』でも、弓道を追求する高校生たちが、毎日毎日手を鍛錬し、弓を放つ感覚を少しずつ確かなものにしていく姿が描かれていた。今回のこの作品は、旋盤加工という技術をテーマに、やはり自分の手で何かを掴もうと…
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おしまいのデート 瀬尾まいこ 集英社

昔好きでよく読んだ『じゃりん子チエちゃん』のおバアが、言っていた。寒うてお腹がすいてたら、人間あかんねん、と。そやから、しんどい時はまずあったかいもんを食べなあかん。そう言うてチエちゃんとおバアは、テツを博打場から連れ出す前に、熱いおうどんを屋台で啜るんである。私は、何かあるとよくこのシーンを思い出す。そして、なんかあったかいもん、お腹…
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