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<<   作成日時 : 2006/05/08 22:35   >>

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画像ずっと自分が暮らしてきた家、自分の部屋、友達、
愛する犬。急にそんな、あって当たり前と思って
いた世界と切り離されてしまったら?
親の都合で自分がそれまで慣れ親しんだ世界
と離れてしまうのは、よくあることなんだけど、
子どもにとってこれほどしんどい事もあまりないかも・・。
もちろん、それまでの自分を捨ててしまいたい場合も
あるわけですが、(オトナになると、しばしばこの思いに
とらわれることが多くなるんでは、と推測しますが)
この物語のゾーイにとっては、もう自分の身が切られる
ほどのつらさなんです。しかも、その事情が父親の失職。
そしてワンボックスカーでの親子四人の漂流の上に、
やっと落ち着いた場所でも、なかなか自分たちの家を
獲得することができない。この年頃の子が、それを隠して
学校に通わなければならない辛さ。読んでいるうちに、
ゾーイがはやく自分の場所を見つけることができますように、
と祈るような気持ちになってしまう。

ゾーイはさっき書いたような事情で、カリフォルニアのティラーマン
から、オレゴンのスカウトリバーまでやってくる。
たった一つの心のよりどころは、自分の部屋から取ってきた
ガラスのドアノブ。もはや家族さえも見分けられなくなった祖母が
昔彼女にくれた、自分の秘密を全部しっているドアノブなのだ。
おばあちゃんはゾーイの顔を見ていう。
「自分のドアを見つけるんだよ。」
カリフォルニアとオレゴン、隣の州とはいえ、広いアメリカのこと。
子どものゾーイには、もう地球の果てのような気がしたに違いない。
そして、車の中で寝泊りする毎日に、心をすり減らす日々。
新しくできた友達のアリーヤに、「今日遊びにこない?」の一言も言えない生活。
これは女のこの付き合いにとって致命的。そうなんですよ〜。
この年頃の女の子は、自分の部屋でとっぷりと秘密をわかちあって
友達になるんだから・・。
そして、好きな絵だって書けやしない・・。
ゾーイは、なんとか家を手に入れようと、それは涙ぐましい努力をするんです。
子どもだから、それはちょっとピントが外れてしまうんですが。
そして、そのストレスが最高潮に達したとき、ゾーイは思い切ったことを
してしまう。それは、両親にだまってカリフォルニアの家に帰ること。
その衝動が彼女にもたらしたものは・・?

自分のものだと思い、そして自分を暖かく迎えてくれるはずの町が、
今度はなんだかよそよそしい。がっかりするゾーイ。
この場所とゾーイを結んでいたものは、なくなってしまった。
それは、他でもないゾーイ自身が変わってしまったから。
それに気が付いたゾーイは、新しい町で、自分の世界を
みつけることにようやく心が向いていく。
愛する場所、自分が自分でいられる場所。
それは自分の体温が移っているような部屋、慣れ親しんだ友達、
身体がなじんでいる町。でも、自分がいつまでも同じ自分でないように、
この世界のドアは、開こうと思えば無数にある・・。

この物語を、昔同じような年頃に転校したときの自分に読ませて
あげたいなあ。やはり学校を変わる、ということはストレスだったなあ。
臆病者だった私は、それまでけっこう脳天気に学校生活を送って
いたのに、一転してハリネズミ状態になりました。
心を開くのではなく、閉じるほうに向かったんですよね・・。
それで楽しい生活が送れるはずがなかったんですが、
その時は、そうする心の余裕がなかったんですね。

この年になると、なかなか新しいドアを開くのに勇気がいります。
でも、自分ながらに思い切って始めたこのブログで、新しい
方たちと出会い、いろんな話をすることができて・・。
いくつになっても心を閉ざさないで新しいドアをあけてみること。
うん、必要だな。
いつのまにか、このブログも50,000Hitを超えました。
これが多いのか少ないのか、わからないんですが。
私にとっては大きな大きな数字です。
こんな拙い文章を読んでいただいて、ほんとありがとうございます・・。

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