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zoom RSS びっくり館の殺人 綾辻行人 講談社

<<   作成日時 : 2006/07/07 23:56   >>

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画像今日も今日とて、講談社ミステリーランド(爆)
おかしなもんで、一緒に図書館の順番が回ってくる、という・・。
しかし、こうやってまとめて読むと、これは子供向けシリーズなんか?
という疑問が(前からあるけど)ふつふつとわいてきますね。
子どもをダシにして、大人も楽しもうという感じですが。
綾辻さんも、お得意の館シリーズ。
古い洋館に、妖しい少女のしゃべる人形、という正統派館モノです。

今回は、永沢三知也という男の子が、小学校六年生の時の
昔を振り返る形で物語が進行します。A**市、とありますが、これは
きっと神戸の芦屋のことでしょうね。お屋敷町にある、人々に「びっくり館」
と呼ばれている、古い洋館。そこに祖父と住む俊生という、足の悪い病弱な
少年とふとしたことから仲良くなった三知也は、その館にたびたび遊びに
いくことに。その館は、あちこちにいろんなカラクリがしかけてあるらしい。
そして、俊生の姉の梨里香は、どうやら数年前に、殺されてしまったらしい。
俊夫の祖父・龍平は、その身代わりなのか、リリカという大きな人形を
大切にしていて、なんと腹話術までしてしまう。俊生に、妙に厳しいその
祖父が、ある日館の密室で殺されているのを、発見する・・。
この館の謎とは?そして、密室殺人の謎とは?

館モノといえば、篠田真由美さん、そしてこの綾辻さん、ということに
なりますが。道具立てはあまり目新しくはないんですが、やっぱり
雰囲気作りは非常にうまい。館、って好きです。むか〜し、従弟たちとの
お気に入りの遊びに、町内の崩れかけた家に忍び込む、というのが
ありまして。(住居不法侵入じゃないか)
「おばけ屋敷」と称される家屋敷なんかがまだ、街中にもありましたね・・。
そして、そんな今から考えたら信じられないいたずらも、まだ許された、あの頃。
そこで拾った(厳密にいうと盗んだ?!)昔の銅銭をずっと後ろめたい気持ちと
ともに持ってました。そんな話をすると、ムスコ達に、「いつから生きてるん?」
と聞かれるほど、今の子ども達とはギャップがありますね。ああいう、ドキドキする
いけないことをする快感、けっこう大事なんじゃないかと思いますが・・。
廃墟の写真集に萌えたりするのは、その血がうずくからでしょうか。

子どもは、怖いお話が好き。
幽霊ものは、図書館の児童書一番人気、といってもいいかもしれないし・・。
江戸川乱歩、シャーロック・ホームズ、どちらもあの暗さがなければ、あんなに
ドキドキして読まなかったに違いない・・。コワいもの見たさ、ってやっぱり
人間の性なんですね、きっと。断崖絶壁があったら、のぞきこんでみたくなる。
恐怖ににじり寄っていく、あのゾクっとする快感ですね。
小学生時代に読んだ、コワいお話は、なかなか忘れられないものです。
綾辻さんは、その快感をずっと追い求めておられるんでしょう・・。
それを子どもたちにも教えてみたい、という工夫が、よく凝らされています。
一応児童書、ということでストーリーはわかりやすい。
あの大長編がしんどいねん、という人も、これなら軽く読めるんじゃ・・。
綾辻ファンには、ちょっと物足りない感じかもしれませんが、
ちゃんとファンサービスも盛り込まれてますんで、それなりに満足できるか、と。
怖い、と言ってもこの怖さは、オバケ屋敷に通じる、あとに残らない
トラウマにはならないたぐいのコワさなんで、お子様にもOKです。
あ、でも私は怖い本が平気、ちゅうか好きな人間なんで、あてにはならんかな〜?
夏休み、親子で楽しむ?!のに、なかなかいいお話かと。
ただ装丁、挿し絵、ともにけっこう不気味ですんで、怖がりのお嬢さんなんかに
急に与えると、「お父さん、きら〜い!」と、泣かれるかもです(爆)
気をつけて・・・。

個人的には、三知也の兄のエピソード、その「罪」の問題を、俊生の罪と
からめて、もう少し掘り下げてみてほしかったかな、とも思いますが。でも、それにこだわると館モノからは外れてしまうのかな・・・。う〜ん・・。

おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/detail.php?book_no=001089

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装画・挿し絵は七戸優(しちのへまさる)。 1987年「十角館の殺人」でデビュー。「水車館の殺人」「迷路館の殺人」「人形館の殺人」など、館シリーズで新本格ムーブメントの先駈けとなります。1992年シリーズ5作目& ...続きを見る
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当HP副管理人のR .I .Nさんがレビューを更新しました。 ...続きを見る
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2006/10/24 23:36

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ERIさん、こんにちは。綾辻さんの館シリーズ、講談社ミステリーランドでどうなのか、ちょっと心配でしたが、雰囲気作りのうまさ、読ませ方はそれなりの仕上がりにはなってたかな、と思います。私は怖い本は避けたい方なので、怖いもの見たさの子供向けとわかってても、この不気味なエンディングはちょっと困っちゃいましたけど(苦笑)。
私は作品紹介だけで終わってしまいましたが、ERIさんの“むか〜し、従弟たちとの”以下の文章に郷愁を誘われたり(「いつから生きてるん?」と言われそうですね)、共感したりして。こういうエピソードが書けるのもブログの良さですよね〜。自分に余裕が無いのを痛感したりしました。ただ、廃墟萌えはしないんですけど(笑)。
あ、そうそう、「天使のナイフ」の薬丸岳さんの新刊「闇の底」アップしました。もし読まれたらお気軽にどうぞ。ほかにも何かめぼしい記事がありましたら、ご遠慮なくトラバ、コメントしていただいていいですよ。
藍色
2006/09/26 11:52
>藍色さん
コワい話は苦手ですか?(爆)私はけっこうホラー好きなんですよ。
廃墟も好きです。なんだか朽ちていくものに惹かれてしまう。
ボロボロの家、というのが街中に少なくなりましたが、たまにあるとじっと眺めてみたり、します(怪しい・・)
「闇の底」まだ図書館の順番がまわってきないんですよ・・。書いたら、すぐにTBしますね。いつもTBしていただいてばかりで申し訳ない・・。ぼちぼちTBさせていただきにいきます!!
ERI
2006/09/26 23:45

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