この年齢だから重松さんがこれを出版する気になった、というのを毎日新聞の書評で読みました。 『知人の『死』を至近弾の爆風と感じるが自分はまだ無傷−− これが40代半ばの死生観だ』 同年代の友人を、亡くされたとか・・。やはり、この年代、同じようなことが ありますね。そう・・これが、30代なら、何で、と思いながらも特殊なこととして 置いておけるかもしれない。でも、段々そうではなくなってくる気配を感じてしまう のが、この世代です。そして、一番この世のしがらみ、というか荷物も一番たくさん 背負っている世代でもあります。仕事、子育て、親、家族・・。 一番の働き盛り、社会の中堅として責任もあり、かじられるスネも健在であらねばならず。 何事からも逃げられない世代。その時に見える生と死だから、非常に激しく、重い。 トシ、シュン、ミッチョ、ユウの仲良し四人組。 紆余曲折があり、ほとんど交流がなくなっていた四人だが、シュンが末期のガンに 侵されたことをきっかけに、また心が揺れ動いていく・・。 ![]() 久々に「原罪」などと言う言葉を思い出してしまいました。 それぞれが、忘れられない過去を心に刻んで、生きている。 誰かを傷つけたこと、許されたいと思うこと・・・。 あの時に戻ってやり直せたら、と思うことは必ずある。 今の自分なら、こうできるのに・・と思いながら日を過ごしていく重さ。 でも、誰かに「許してほしい」と請うことは、難しい。 許して、と願うこと自体を許せなかったりする自分もいたり。 許されないことが、生きることだと思ってしまうこともあるだろうし。 許して、と言われる側にしても、「許す」ということがどういうことなのか、 何を持って許すということなのか、それもまたそれぞれの気持ちの中で 違うことでもあるだろう。この果てしない問いを、重松さんは書こうとして 上下二巻を使ってしまった。これまでの自分の全てが詰まっている、という 言葉通りの重さで、ちょっと詰め込みすぎてしまったかなとも思うが。 このテーマを追いかけているうちに、ここまでになってしまった気持ちはわかる。 出会うということは、人生の縁を結ぶこと。 その縁を結んで流れ、お互いの人生を巻き込んで流れていく人生を ドラマチックに書き上げることに成功しています。 重松さんは、いつも直球。今回も、もうド真ん中の直球で、読んでいて 「この展開、来た・・来ちゃったよ」と身もだえしつつ(笑) それでも、やはり引き込まれて読んでしまい、涙してしまうという結果に。 人を許せるのは、人だけ。 罪を覚えていられるのも、人だけ。 そのどうしようもない気持ちを抱えながら、それでも生きていく。 生きていく、ということに全てがある。全てを抱えて生きていくこと。 それが、人生だと、ちょっと自分の抱える荷物の多さに吐息しながら 同級生の重松くんに話しかけた。ねえ、そうやんね・・・。 必死のエール、ありがとう。 おいしい本箱 http://www.oishiihonbako.jp/index_f.php |
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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【カシオペアの丘で】 重松清 著
最初の数ページで「涙」してしまった… ...続きを見る |
じゅずじの旦那 2007/07/17 18:57 |
星の降る里のおはなし。重松清『カシオペアの丘で』
重松清『カシオペアの丘で』講談社 ISBN-13: 978-4062140027 (2007/05/31) Amazonで詳細を見る (2007/05/31) Amazonで詳細を見る ...続きを見る |
乱読系。 2007/08/20 00:35 |
カシオペアの丘で 重松清著。
今日が土曜日でよかった。朝ちょっとだけ読み始めたら、ず~~~っと一日中読み続けてしまった。上下巻。 4人の幼なじみ。市を牛耳るほどの力を持った家に生まれたシュン。 シュンの祖父の下した決断によって父を失い、そのことが原因で事故に遭い障害者となってしまったトシ。.. ...続きを見る |
じゃじゃままブックレビュー 2007/09/29 23:04 |
カシオペアの丘で(上・下) 重松清
装画は本村加代子。装幀は大久保伸子。十二紙の新聞掲載後全面改稿。 北海道北都市。小学4年生のシュン・俊介、トシ・敏彦、ミッチョ・美智子、ユウ・雄司が集まった夜の丘。40歳目前でガン宣告を受けた俊介はあの日みんなで夢見 ...続きを見る |
粋な提案 2007/11/30 16:58 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
やっぱり、泣かされました。 |
juzji 2007/07/17 19:02 |
>juzjiさん |
ERI 2007/07/19 01:22 |
許すことと、許しを乞うこと、どっちが難しくて辛いんでしょうか。どっちの重さも考えさせられました。40を目前に余命を告げられたら・・・残される者たちの時間の長さに、私は呆然としてしまいました。 |
じゃじゃまま 2007/09/29 23:08 |
>じゃじゃままさん |
ERI 2007/10/01 01:31 |
許されること、許すこと…、根底にあるテーマ、「許し」について深く掘り下げられていましたね。 |
藍色 2007/11/30 16:57 |
>藍色さん |
ERI 2007/12/01 21:03 |
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