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zoom RSS ねにもつタイプ 岸本佐和子 筑摩書房

<<   作成日時 : 2007/11/03 10:49   >>

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画像小川洋子さんと対談されているのを読んでから、ずっと
気になっていました、この本。しかし、何しろ今しようと思った
ことも、すぐ忘れるマヌケなんで、ついつい忘れてたんですよ。
そしたら、若いお友達が「これ、面白かったですよ」と教えてくれて
「そうそう!」と飛びついたという次第。面白かった。
この小さな小さなミクロの、非常に個人的な世界に、思い切り共感
しました。

この世の中は不思議と奇天烈なことに満ちている・・。
という言葉は知らなかったけど、いつもそう思っていた幼い頃に
感じたことが、そのまんま書かれていて、岸本さんが何度も
その記憶を反芻されていたんじゃないかと思うと、ちょっと鬱陶しく
愛しい(笑)漢字でもカタカナでも、ず〜っと眺めていると、ぐにゃっと
変質して違うモノになってしまうように、記憶や言葉も、ず〜〜っと
眺めてなでさすったり、反芻していると、もともとの性質から
はみ出して、けったいなものになってしまうのだ。
そのけったいさが、とっても懐かしくて、皮膚感覚に訴える感じ。
例えば、急に世界が変になる・・偏光硝子を通したみたいに、世界の
実感がなくなる一瞬、ていうのが「じんかん」に書かれてますが、
昔この遊びを一人でよくやってました(笑)
私の場合は、自分の掌をじっと見つめるんですよね。そして、この手が
誰の手か考える。すると、それが自分の意志で動かせる自分の手だと
いうことが消えていき、それを見ている自分が、ふうっと宙にただよう
曖昧なものになってしまう・・・。そうなると、しばらく回りのもの全てが
妙によそよそしくて、何もかもが自分とは関係ないものであるように見える。
そのうち怖くなって、元に戻れないような気がして、意識を戻すんですが
心配事があって眠れない時とか(それこそ、山のように心配事があった)
常にやってたなあ・・と、久々にやりたくなってしまうほど共感して
しまいました。後々、それを「離人感」というのかしら、とも思いましたが
私にとっては、非常に馴染みの感覚です。今それを味わう簡単な方法は
乗り物に一人で乗ること。自分で運転する車じゃあきません。
一番いいのは、きっと夜行列車ですね。窓の外を飛び去る風景と一緒に
自分もどっかに行ってしまうかもしれない(笑)それを味わいに旅に出たいな・・。

きっと、こんな癖や、無意識にやってしまう一人遊や妄想は、誰でもやること
なんですよね。(ちょっと自信なさげ)それを、こうして微に入り、細に穿って
書いていただくと、それこそ、一つ一つが不思議な愛しい妖怪のように、
一人歩きを始めてしまう(笑)これを読みながら、私も、自分の内に、たくさんの
チビ妖怪を飼っている気分になりましたもん。そんなけったいなものを
身内に抱えているあなた・・ぜひ、これを読んで笑ってください。

ちなみに・・私の脳内には、小さな頃から、言葉の字数を数える小人が
一人おりまして、キリのいいところまで数えた言葉の字数を、必ず
2で割り切ろうとしています(笑)割り切れると小さな快感。
割り切れないと、無理やり頭の中で言葉をささっと入れ替えて、また
数えてます・・。ほぼ無意識の中でやってるのが、また我ながら
ヘンですが、もうやめようとも思わないほど自分の一部(爆)
やっぱり人ってヘンですね、岸本さん・・。

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ねにもつタイプ*岸本佐知子
☆☆☆☆・ ねにもつタイプ岸本 佐知子 (2007/01)筑摩書房 この商品の詳細を見る 観察と妄想と思索が渾然一体となったエッセイ・ワールド。 ショートショートのような、とびっきり不&... ...続きを見る
+++ こんな一冊 +++
2007/11/03 17:35
ねにもつタイプ 岸本佐知子
装幀・イラストはクラフト・エヴィング商會(吉田篤弘・吉田浩美)。 雑誌「ちくま」に「ネにもつタイプ」として2002年3月号〜2009年9月号の55回連載から48回分を選び加筆。 無二の親友ニグのこと。猛スピー& ...続きを見る
粋な提案
2007/12/29 03:33

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。てるひともうします。
いつも楽しく読ませていただいております。
わたしも、言葉の字数や、ライブは何公演めに参加するかなど、数える事が大好きなのです。2で割り切れる数字よりも、奇数が好きなのですが。
この世の中は不思議と奇天烈なことに満ちている
子どもの頃は、不思議も当たり前なことと思っていた気がします。
ひとりで電車に乗ることが大好きです。心細くて、でもわくわくする。偶然、駅で夫に会った時など、この人誰だっけと思ったことも何度もあります。「離人感」ですか…
この本、すごく読んでみたいと思いました。
長々と失礼いたしました。
てるひ
2007/11/03 14:28
岸本さんの抽斗の中からあとからあとから出てくるちょっと不思議な感覚のあれこれを、次はなに?次は?次は?・・・と愉しみました。
結構共感することも多くてちょっぴりうれしくもありました。
ふらっと
2007/11/03 17:34
>てるひさん
初めまして。コメントありがとうございます。
やはり、数を数えること、お好きですか?お仲間ですね♪この私の脳内の小人は、なぜか全て割り切ろうとしてます。理由は全くもって不明(笑)車のナンバーも必ず足して2で割るし。あ・・1から100まで足してみるのも好きです。あと、「この人誰だっけ」っていうのは、ものすご〜〜く分かります(爆)外で一人で歩いていても、すぐに現実から抜け出てしまうので、「挨拶したけど知らんぷりやったよ」とかよく言われます。「あくがれる」という昔の言葉がありますが。「ふらふらと魂が抜け出て彷徨う」という感じの言葉で、それを知ったときに「私やん」といつも思ったものでした。一人で列車の旅なんかに出たら、帰ってくることさえも忘れてしまうかもしれません・・。ぜひ、この本読んでみてくださいね。きっと共感の嵐かと(笑)
ERI
2007/11/03 22:49
>ふらっとさん
お久しぶりです。こんなナマケモノのブログを変わらず覗いてくださって、嬉しい限りです。ほんと、岸本さんの脳内を探検したくなりますよね。「そうそう」とニヤニヤしながら読みました。無意識に埋もれてて忘れてしまってることが蘇る感覚。楽しかったですね!
ERI
2007/11/03 22:52
観察と妄想と思索が渾然一体で楽しく楽しく読めました。
私の脳内に小人はいませんが、すごいニヒリストは潜んでいるかも…です。

KinKiツアー(?)お疲れ様でした。次はカウントダウンでしょうか?私も先日小田さんの特番にうっとりでした。好きな人の歌って元気になれますよね。

『遠回りする雛』にもトラバさせていただきました。
藍色
2007/12/29 03:32
>藍色さん
コンサートは大阪だけで、東京までは、行けないんですよ〜。そう。好きな人の歌声は、生きる糧です。

藍色さんの脳内には、ニヒリストが住んでおられる?
それは、私と仲良しになれること、間違いなしですね(*^m^*)
ERI
2007/12/30 00:19

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