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zoom RSS 借金取りの王子 垣根涼介 新潮社

<<   作成日時 : 2008/01/06 01:15   >>

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画像本当にこんな職種があるんでしょうか。
リストラ請負会社。一定の人数の人員を整理したい企業から
業務を委託されて、リストラ勧告を行い、円満に事を運ぶことを
目的とする。でも、これは、絶対あたるな。だって、同じ会社の人間が
同僚に、退職勧告をするのは、けっこう心理的に厳しいし、いらない
揉め事も、感情のもつれも引き起こしてしまう。でも、そこを第三者に
噛んでもらうことで、穏便に事を済ませることができる。
考えましたね〜〜。ビジネスチャンス、っていうのは、こういうことろに
転がっているものなんでしょう。

この小説は、そんな業務の会社で、第一線としてリストラ業務に励んでいる
真介という男が見た、人間のドラマを書いたもの。面白かったなあ。
人に、言い難いことを言う、または、言われてほしくないことを言われる。
そんな時に、一番その人の性格が現れてしまうのかもしれません。
仕事をしてお金を貰うということの厳しさ。
特に、ここ書かれている、「営業」というお仕事に、尊敬すら覚えます。
私はこの人生で営業活動というのをしたことがない人間なんで・・・。
けっこう人見知りの私には、勤まらない厳しいお仕事だわなあ・・と
しみじみしてしまいました・・・。

一番好きだな、と思ったのは、タイトルにもなっている「借金取りの王子」。
元ヤンの女上司に惚れてしまう、慶応ボーイがなんとも可愛らしい。でも、この元
ヤンの彼女が彼に惚れているのは、自分の素敵なところを、真っ直ぐみてくれる
その視線なんでしょう。人は、自分のいいところ、綺麗なところを見てくれる視線で
より強く、優しくなれる。経歴や、学歴ではない、人間の大事なところを見る目を
持っている、この王子が好かれるのは、そこですね。人間性皆無のサラ金業界と
そんな優しさとの対比が、とても印象的な、ほろっとさせる短編でした。

けっこう重たい人間ドラマに、この真介と、恋人の陽子のやりとりが明るい色を
添えて、読後感も上々。さらっと、いい感じの本を読みたいときに。

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借金取りの王子 垣根涼介
装画は井筒啓之。装幀は新潮社装幀室。初出「小説新潮」。連作短編集。「君たちに明日はない」の続編(既読・記事は未アップ)。 主人公の村上真介はリストラ請負会社の面接官。今回はデパート、生保、消費者金融、ホテルで実施& ...続きを見る
粋な提案
2008/01/16 17:26
借金取りの王子 垣根涼介著。
「君たちに明日はない」の続編が出るとはね~。っていうか、続編で真介のむか~~しの女がまた出るかな、と思ったんだけど、すっかりもういいみたいだね、その過去は。 真介と陽子の時代なわけだ。二人の仲の進展と、真介がリストラ請負会社の仕事で出会う人々のそれぞれの人生.. ...続きを見る
じゃじゃままブックレビュー
2008/02/11 17:58

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
軽快な読みやすさで笑える場面も多かったですね。
表題作、奮闘する王子が健気でした。

また故障(?)しちゃうとお手数おかけするので早めにうかがいました。
「ダイイング・アイ」にもトラックバックさせていただきました。
藍色
2008/01/16 17:25
このシリーズ(っていっても2作ですけど)読むと、いつも思うのが、リストラしたいってことは経費削減ってわけで、業務を委託するとまた経費嵩まないのかな?って本末転倒なことを。
やはり表題作が一番ですよね。元ヤンの店長の心意気に惚れました。そして王子の人柄にも。
じゃじゃまま
2008/02/11 18:01
>じゃじゃままさん
こんばんは♪私も、そこ考えたんですけど、やっぱり、社内に禍根を残さない、っていうのが優先なのかな、と(笑)気持ち、って一緒に働く上で大事ですもんね。
表題作がよかったです。掃き溜めに鶴、という風情の王子が、とっても素敵でした。愛は、人をピュアにしますね。
ERI
2008/02/11 21:55

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