灰色のピーター・パン 池袋ウエストゲートパークⅥ 石田衣良 文藝春秋

画像池袋ウエストゲートパークのシリーズ六作目。
安定感。一言で言うと、それか(爆)マコっちゃんは、あくまで
モテなく、さりげなく、しかも事件が絡むと、かっこよく・・・。
(あ、でも今回最後にもててたなあ)
マコっちゃんのやること、なすこと全部ツボにはまってきれいに解決
しすぎやん、という感じはあります。Gボーイズのタカシ君に頼りすぎてんの
ちゃうのん、という感じもあります。皆がみんな実はいい人すぎるや~ん、という
感じもあります。でも、それもひっくるめてこのシリーズは、やはり好きだなあ。
石田氏の小説の魅力が一番味わえるような気がします。
都会の隅っこに転がっているマコトがぶち当たる事件は、それぞれ日本という
国が抱える病理の根っこに繋がってる。

事件として面白かったのは「池袋フェニックス計画」かな。
久々の大きな事件で、マコっちゃん大活躍。マコっちゃんのおふくろさん
が個人的にお気に入りなんで、彼女の浪花節が聞けたのが、よかった(爆)
でも、一番いいな、と思ったのは「野獣とリュニオン」かな。
罪を犯し、人を傷つけてしまったこと。いきなり理不尽な暴力で取り返しの
つかない傷をつけられてしまったこと。憎しみの連鎖に陥ることをするっと
回避させたところが石田氏らしいなあ。お互いの「顔」が見えること。
それは、自分がしたこと、されたことを等身大にお互いが捉える条件
なのかもしれない。見えないことは、お互いの姿を負の方向に増幅させる。
ちょっとうまく行き過ぎなんですが・・。こうあってほしい、という願いもこめて。
自分を傷つけた人を許せるか。罪を償う、ということはどういうことなのか。
いつもいつもそれを考えてしまうけれども・・。
それをきっかけにして自分が変わることができるのか、ということが大切
なのかもしれない。そして、変わるためには現実をちゃんと凝視しないと
いかんのですね・・。それができた時、何かが変わる。そんなことを考えて
しまいました。

このウエストゲートパークのシリーズの楽しさは、マコトのちょっとすかした
つぶやきの数々。殺し文句が、いっぱいですね。
先日石田氏がテレビに出ておられましたね。ちゃんと見ていないんですが、
なにやら男前な役で出ておられたようで・・。
殺し文句ガンガンで、脚本もいいかもしれないなあ。
ご活躍、なによりです。

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この記事へのコメント

Roko
2006年08月17日 22:56
ERIさん☆こんばんは
ヤッチャンも、Gボーイも、みんな本当はイイヤツなんですよね。
罪を犯してしまった人だって、100%悪いヤツなワケじゃない。
みんな同じ人間なんだってことをマコト君に教えてもらったような気がします。
2006年08月17日 23:30
>Rokoさん
コメントとTBありがとうございました。
人間としてお互いの顔が見えるのかどうか・・。それが大事なのかも。でも、それって難しいことですね。それをあっさりしちゃったマコトくんに脱帽です。