テーマ:絵本

さがしています アーサー・ビナード 写真・岡倉禎志 童心社

ここに映されている「もの」たちは、かっては人の体温に寄り添っていたものたちだ。お弁当箱。鼻眼鏡。手袋。日記。帽子・・・。本来なら、人生の時の中で、ゆっくりと持ち主に寄り添い、役立ち、共に朽ちていくはずだった「もの」たち。でも、彼らが寄り添っていた人たちは、あの広島の暑い夏の日に一瞬で消えてしまった。だから、彼らの時間は止まったままなのだ…
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かあさんふくろう イーディス・サッチャー・ハード作 クレメント・ハード絵 おびかゆうこ訳 偕成社

この表紙の、かあさんふくろうの鋭い眼差しに惹きつけられました。4羽のひなを守りつつ、あたりを睥睨するかあさんふくろうには、威厳が備わっています。青と茶を基調にした版画の色合いの美しさにもうっとりします。後書きでかこさとしさんが、この絵本について書かれています。ふくろうの子育てする姿を、化学的に正しく、しかも詩情豊かに描いてあるところが、…
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絵本の世界に旅しよう 世界の絵本作家展 姫路市立美術館

先週の火曜日に、姫路まで足を伸ばして、絵本の原画展を見にいってきました。よく知っている、いつも見ている絵本の絵でも、原画で見るとまたとても新鮮だったり、新しいことを見付けられたりします。何より、色や質感、コラージュなどの立体感は、やはり原画にまさるものはありません。どうしても、絵本になると印刷の関係上色が若干違ってしまいます。特に外国の…
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絵本作家という仕事 講談社

今をときめく絵本作家の方たちの仕事場を訪ね、絵本作家に至った経緯や、仕事に対する想いなどを存分に語ってもらったという一冊です。とても丁寧に作られている本で、それぞれの作家さんのお部屋を、興味しんしんで見せて頂きました。(そこかい!)それぞれの仕事部屋の雰囲気や色遣い、道具類の配置・・もう、見事にそれぞれの作家さんらしくて、むやみに感心し…
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ピートのスケートレース ルイーズ・ボーデン 福音館書店

新年あけましておめでとうございます。 2012年が始まりました。平成になって24年めです。今年もいろいろあるだろうと思います。なぜなら、世界の変わり方があまりにも目まぐるしくなっているから。筒井康隆の「急流」という小説をご存じですか?毎日加速度的に時間の進み方が早くなって、ラストでは時間がどうどうと滝のように流れ落ち、その先はなく…
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あそびましょ 石井睦美・文 こみねゆら・絵 アリス館

石井睦美さんと、こみねゆらさんがタッグを組んだ、とっても可愛い絵本です。ちょっとスモーキーな色遣いで描かれた、こみねゆらワールド。しかし、これが可愛くて、なんとも曲者の絵本で、うっとり眺めているうちに、ふわっと違う次元に連れていかれます。 二人の少女が登場します。おそろいのワンピースを着て、ふんわり、ピンクの頬をした二人は、背丈が…
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雨の降る日は考える日にしよう[絵本は人生に三度]手帖1 柳田邦夫 平凡社

今年は本当に雨が多い。放射能の問題もあるし、いろんな意味であまりたくさん雨が降らないで欲しいと思う今年なのだが、そうは問屋が卸さないらしい。自然に対して人はとことん無力だと、思い知らされるような気がする。だからこそ、やはり原発という人が制御できないものは、廃止すべきだとこの雨を見ながら深く思う。雨を見ていると、知らずしらずのうちに、自分…
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ちいさなちいさなおんなのこ フィリス・クラシロフスキー文 ニノン絵 福本友美子訳 福音館書店

小さいこと、ってドラマに満ちていると思います。例えば、うちの猫。今日はお天気が不安定で、いきなり雨が降ってくるような空模様だったので、家に閉じ込めていました。ところが、私が洗濯物を取り込もうとした隙に、ダッシュで玄関から脱走・・・。小雨の降る中、庭を嗅ぎまわっておりました(笑)雨に濡れたバラの新芽や紫蘭の葉を舐めてみたり、びしょびしょに…
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しんとしずかな、ほん デボラ・アンダーウッド文 レナータ・リウスカ絵 江國香織訳 光村教育図書

いろんな静かな気持ちが、描かれている絵本です。 「うちじゅうで さいしょにおきたひとの しんとした しずかさ」 「かくれんぼの しーん」 「おむかえをまって さいごのひとりになる しずかさ」 「ねがいごとをする ひそやかな しずかさ」 ・・・こうして書いていると、全部書き写したくなる。こまったときの「しーん」から、コン…
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ながいながいよる マリオン・デーン・バウアー文 テッド・ルゥイン絵 千葉茂樹訳 岩波書店

今朝は目覚めると一面の雪。大阪では非常に珍しいことです。出勤する時には吹雪に近くなっていました。今年の冬は厳しい・・。私は恐ろしい寒がりで冷え症です。おかげで、最近身体の調子もあまりよろしくありません。厚着をするせいか、肩も凝ります。ムーミンのように、ベッドにもぐりこんで冬眠したい。今日のような雪の日は、家にこもって本を読むのが一番の贅…
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カラス笛を吹いた日 ロイス・ローリー文 バグラム・イバトゥーリン絵 BL出版

何と言う事は無いのだけれど、忘れられない一日。 おずおずと差し出した手を、繋いだ記憶があるから。 長い間戦争に行っていた父と、久しぶりに出かけた娘の 何気ない時間を映しだした絵本です。 娘の柔らかい心に刻まれたものが、こちらに伝わってくる。 親と子だからこそ、少しずつ積み上げていかねばならない、 『信頼』という絆が歩き出す音…
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クリスマスツリーの十二カ月 エレン・ブライアン・オベッド文 アン・ハンター絵 講談社

この絵本、湯本香樹実さんが訳しておられるんですよね。 それが気になって、手にとりました。 気持ちいい、もみのきの香りがするような、なかなか楽しい絵本です。 日本では一般の家庭には難しいことですが、アメリカでは生の(生って) もみのきをクリスマスツリーにするんですよねえ。 カポーティの「クリスマスの思い出」で、バディーと、ス…
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クリスマス人形のねがい ルーマー・ゴッデン バーバラ・クーニー絵 掛川恭子訳 岩波書店

クリスマスが近いですね。という事で、クリスマスにちなんだ絵本を。 この本は『人形の家』などで有名な、ゴッデンの作品。挿絵は、 バーバラ・クーニー。クーニーは、クリスマスの絵本をたくさん書いていて、 私は「ちいさなもみのき」が大好きですが、この絵本もとてもいい。 これは、小さな奇跡の物語です。 三つの寂しい魂が、クリスマスに…
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ふゆねこ かんのゆうこ(文)こみねゆら(絵) 講談社

今日、図書館で新しい絵本をチェックしていて、見つけました。 ひゃあ、可愛い・・と思ったら、こみねゆらさんの絵。 ピンクのマフラーをした、白い猫。これは、たまらん・・と、 連れて帰ってきてしまいました。 ちょっと切ない絵本です。 お母さんを亡くして泣いている、ちさとちゃんのところに、 ある日、まっしろな猫が訪ねてきます。 …
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ぼくの宝物絵本 穂村弘 白泉社

歌人の穂村さんが、自分の絵本に対する 偏愛を綴ったもの。 偏愛・・というと、変態っぽい感じになりますが 「愛」は偏って当たり前なので、この「偏愛」という 言葉は、私の最大級の賛辞でございます。 子どものための・・というよりは、大人のための 絵本紹介ですが、私は「絵本」というものは、、 魂に直接乗りこんでくる強さのある、希有…
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にんぎょうげきだん こみねゆら 白泉社

可愛い可愛いこみねゆらさんの絵本。 「にんぎょう」・・人形は、絵本と並んで、 こみねゆらさんのもう一つの表現手段です。 つまり、この絵本は、こみねゆらさんの拘りが いーっぱい詰まってらっしゃるのではないかと 予想しておりましたが、その予想に違わぬ、 非常に凝った絵本になっております。 でも、その凝り具合が、マニアックな方向…
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月の花 アイナール・トゥルコウスキィ 鈴木仁子訳 河出書房新社

この方の本を見るのは2作目。「まっくら、奇妙にしずか」で 鮮烈なデビューを果たしてから、数年が経ちましたが、 この2作目も、相変わらずの迫力。 鋭く削られたシャープペンシル一本で描かれる幻想の庭は 相変わらずの迫力です。 ある島に、一人の広大な庭を所有する男が住んでいる。 彼は庭を愛し、庭の手入れをしながら生きている。 …
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絵本が目をさますとき 長谷川摂子 福音館書店

ブックスタートをしている関係上、時々赤ちゃんを持つ お母さんから、読み聞かせの事について聞かれたりします。 まだ言葉も離せない赤ちゃんに、絵本を『読む』と言われても どうしたらいいのか、わからない、とか。 絵本って、いつぐらいから読んであげたらいいんですか、とか。 いろんなお話をしたいと思うんですが、限られた時間の中で、 思…
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赤ちゃんと絵本をひらいたら ブックスタートはじまりの10年 岩波書店

「ブックスタート」というのをご存じでしょうか。 地域に生まれた全ての赤ちゃんと、保護者の方を対象に、 絵本や、絵本を入れるバッグなどをプレゼントするという 活動です。赤ちゃんと触れ合うこと。言葉をゆっくり交わすこと。 抱っこの暖かさの中で、いっぱい楽しい時間を持って欲しい。 そんな願いを込めて、絵本をプレゼントするお仕事を、も…
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芸術新潮8月号 トミ・ウンゲラーのおかしな世界

今頃8月号の紹介というのは、間が抜けてるんですが、 これは、図書館の予約を待っていたから。 表紙を見たときに、「欲しい」と思ったんですが、何しろ 家の中が本だらけ。中をじっくり読んでから・・と思ったわけです。 で、じっくり読んで、やっぱり欲しくなってしまいました(笑) 「すてきな三にんぐみ」は、息子たちが小さいころ、よく読…
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MOE3月号 石井桃子特集&『ノンちゃん雲に乗る』

MOEの三月号は、石井桃子さんの特集です。 「子どもの本へのかぎりない愛」というタイトルが 付いていますが、ほんとに、日本に生まれた 子どもたちで、石井さんの本に触れたことがない人は いないのではないか、と思うほどの大きな存在ですよね。 「石井桃子」という名前は知らなくても、 「クマのプーさん」(A.A.ミルン)や 「ちい…
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わしといたずらキルディーン マリー王女著 長井那智子訳 春風社

1922年初版です。作者はイギリス王室の王女さま。 ルーマニアに嫁いて王妃さまになった人だそうです。 そして、この主人公のキルディーンも王女さまなので ひらひら、ふわふわのお菓子みたいな物語かと思ったら けっこうブラックな味わいの、荒々しい心理劇なのに ちょっとびっくりしました。 主人公は、手の付けられないわがまま王女の…
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ふゆねこさん ハワード・ノッツ まつおかきょうこ訳 偕成社

猫を飼っている幸せは、その猫が幸せそうに しているのを感じるところにある。 特に、寒い日に、ぬくぬくのところ (我が家ならヒーターの前のマッサージ椅子) で、大また開きで寝ているのを見ると、 「シアワセ・・・」という声が聞えるみたいで、 心が満たされる。 もっともっと甘やかしたくなって困ります(笑) この「ふゆねこさん」…
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雪の日のたんじょう日 ヘレン・ケイ バーバラ・クーニー絵 あんどうのりこ訳 長崎出版

今年は、台風が上陸しなかった。 こういう冬は、雪が深くなると天気予報で 言っていたけれども、ほんとかな~。 この本は、雪が降る朝の、しーんとした気配を 感じるような本。 絵は、バーバラ・クーニーです。 この人の絵は、いいなあ。 『baby mammoth』に書いたクリスマス絵本の紹介にあげた 『ちいさなもみのき』もそうだ…
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ノンタンの作家・キヨノサチコさんが亡くなられました・・。

ノンタンの絵本・・きっと、誰もが一度は 読んだことがあるのではないでしょうか。 私も、息子たちに、たくさん読んできかせました。 「ノンタン、ぱっぱらぱなし」とか「にんにんにこにこ」 「じどうしゃぶっぶー」・・。たくさんタイトルが出てくるほど 買って、何度も読んで、ボロボロにして。 長らく息子たちの可愛い友達だったノンタン。 …
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まっくら、奇妙にしずか アイナール・トゥルコウスキイ 河出書房新社 

絵本です。でも、これは子どものためと いうよりは・・大人のための絵本。 非常に緻密な絵。この絵は、全て シャープペンシルで描かれています。 三年間かかって、芯を400本使って 描かれたそうで・・その緻密さは、圧力と なって見るものに迫ってきます。 台風の目の静けさ。ブラックホールのように 時間も吸い込む圧力です(笑) …
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baby mammoth8号 絵本ブロガーがリレーで選ぶ秋冬のブックガイド

昨日発売された 「baby mammoth8号」 の 「絵本ブロガーがリレーで選ぶ秋冬のブックガイド」に さかなさんからバトンを頂いて 「クリスマス絵本」の紹介を書かせて頂きました。 そして、私のバトンは、ゆらゆらゆるりさんへ。 5人のブロガーが、リレー形式でそれぞれ6~7冊の 絵本を紹介しています。 …
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妖精物語 遥かな国の深い森で 朽木祥・文 スザンナ・ロックハート・絵 講談社

非常に美しい仕掛け絵本です。 仕掛け絵本と言っても、読む人をびっくりさせたり、 意表を突くための仕掛けではありません。 読む人を、楽しい妖精の世界にいざなうための仕掛けなのです。 今、誰に言ってもあまり信じてもらえないんですが 私、昔妖精信じてました。はるか遠くの少女の頃で ございます(笑) 引き出しに、妖精のお家を作…
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くまとやまねこ 湯本香樹実 酒井駒子絵 河出書房新社

しみじみと美しい本。 酒井さんの絵が、素晴らしいです。 繊細な線。モノクロの中に浮かび上がる詩情。 肩を落としたくまの背中。小首をかしげて見つめてくる 小鳥の視線・・・。 一枚一枚が非常に雄弁で、ほんとに、今、作家としての あぶらが乗っているというか、なんというか。 ほうっと、息を詰めて何度も何度も見直してしまう。 …
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番ねずみのヤカちゃん リチャード・ウィルバー 松岡享子訳 福音館書店

先日、この物語をストーリーテリングで聴く 機会がありました。 ストーリーテリングというのをご存知ですか? 図書館や学校などでよく行われるもので、 子ども達に、物語などを 語って聞かせることを言います。 紙芝居や絵本の読み聞かせは、 絵を見せて行いますが、 ストーリーテリングは、暗記で語りますので、 非常に語り手の力…
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